2020年4月28日火曜日

【スーパーファンケイビング】平尾台へ行こう(2020/3/28、29)

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活動内容:ファンケイビング
日程:2020/3/28(土)~29(日)
入洞洞窟:
 28日 千仏鍾乳洞、岩屋第二洞窟、岩屋第一洞窟
 29日 目白洞
場所:福岡県北九州市
天候:28日 雨、29日 晴れ
参加者:石井、かよ、近野、吉田(29日のみ)
使用車両:カマル号、レンタカー 
会計: 宿4人部屋 9680円(税込み)、千仏鍾乳洞 900円/人、目白洞 800円/人(探検ルート)、レンタカー2日間5690円
記録:近野
電波:  洞窟内以外はほぼ通じます
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プロローグ
私は、毎年春(3月~4月初旬)はラオスの洞窟へ行くと決めている。
今年も、早々に計画をスタートし、現地の通訳・ガイドと相談したり、チームメンバーを募ったり、フライトチケットを買ったりと、ワクワクと準備を進めていた。

ところが、2月の終わりにコロナウィルスの感染拡大が大きく報じられ始め、勤め先から海外渡航禁止令が出て、あっけなく春のラオス洞窟行きが中止になってしまった。

せっかくの計画が流れてしまい、ショックを受けたのだけど、
実は、行かなくて済んでホッとする気持ちもある。
ラオスへの長期遠征と言うといかにも楽しそうだが、現地ではあれこれの交渉に疲れ、洞窟で疲れ、金は無くなり、勤め先の人々からは冷たい視線を受けるなど、ストレス要素が多すぎるのだ。
そのストレスのせいで、毎年出発が近くなると、少し体調が悪くなり、帰国したあとも、しばらくは鬱々と毎日をすごす。

それでもなお、私は基本的に日々、ラオスに行くのを楽しみに生きている。日常でつまんないことがあっても、ラオス行くからいいや、と思うと気が晴れる。
様々なマイナス要素を考慮しても、まだ見ぬ洞窟の行方を想像するとワクワクするし、何より、あのノンビリしたシンプルな国がお気に入りなのだ。

そんな悲喜こもごも、心の拠り所であるラオスに行けなくなり、突然の虚無感に襲われる。
このままでは世の中を恨んで、サイコパスとなり、連続殺人事件でも起こしそうなので、気晴らしに国内のステキな洞窟に行き、超ファンケイビングしよう!と、もう一人のラオス隊メンバー・かよちゃんと思いついたのがこの平尾台ファンケイビング。

ステキ洞窟の宝庫と思われる平尾台だが、ほとんど行ったことなくてよくわからないので、地元ケイビングチームかまねこのメンバーでもある石井さんを引き込み、計画をスタートしたのだ。

計画段階において、何かとテキトウで行き当たりばったりな私を、細かくサポートし、叱咤激励してくれた石井さんに、この場を借りて感謝の意を表します。


28日 けっこうな雨
7:20 名古屋小牧空港発 FDA301便にて福岡へ
8:55 福岡空港到着
空港近くでレンタカーを借り、高知からフェリーでやってくる石井さんを迎えに行く。
福岡空港から平尾台は1時間半以上かかり、けっこう遠い。でも北九州空港に名古屋からの便が無いので仕方ない。

10:40 空港から平尾台への途中にあるJR志井駅まで来てくれた石井さんをピックアップし、平尾台自然観察センターへ

11:20 広島からカマル号というポンコツ車で走ってきた、かよちゃんと合流
自然観察センターはコロナ感染拡大を避けるためにクローズしているが、職員のみなさんは出勤されている。

事前の計画では、雷神洞という渋い名前の洞窟へ行くつもりだったけど、雨天時は増水するらしいので、予定変更して千仏鍾乳洞の探検ルートでまったりすることにする。
前もって、活動計画を連絡してあった自然観察センターに、予定変更の連絡をしてレッツゴー。

と、思ったら、千仏鍾乳洞も現役水流が流れる洞窟ゆえ、この日の雨の影響で、奥のほうは増水の危険があるため、観光ルートを外れて照明のない場所へ行ってはいけない、と注意を受ける。

11:30 入洞
まぁいいや、観光しよう。と観光ルートを行こうとしたが、気づくと石井さんの目はランランと光っており、照明がある場所から外れはしないが、歩きやすい舗装されたルートからは外れ、水の中にジャブジャブ突入し、石灰岩の壁をよじ登り、私とかよちゃんを驚かせた。

いつも大人しい人だが、すごいはしゃぎっぷり。
これがファンケイビングだ!と改めて学ばせてもらった。
私ときたら、すっかり洞窟慣れして、「歩きやすくて濡れないところを歩きたい」と思ってしまう。自分を見つめなおす良い機会になりました。

むー、みごとなキーホールパッセージ

スカラップもみごと
14:30? 千仏鍾乳洞 出洞
次の目的地は、平尾台エリア外にある岩屋第2洞窟。車で40分程度の移動。

15:30 岩屋第2洞窟 入洞
神社の横から林の中に進んでいる車道へ入っていき、車道の終点に駐車スペースと東屋(あずまや)あり。
雨の中、そさくさと着替えて、特に期待せずに無造作に入洞。
洞口は、東屋から3分くらい歩いたところにあるが、周辺は石灰岩の露岩が顕著で、なかなか魅力的な場所だった。

洞内は乾いていて、規模は大きくないが、過去の水流を想像させるトレンチ形状。どんどん奥へ行くと、少し広めの通路に出たり、また狭くなったり。
そのうち、天井の低い砂地の先を、水流の跡を追って進むが、狭くなって行き止まりに。

石井さんが持ってきた測量図を見せてもらうと、行き止まりの手前あたりに、ホールへ出られる支洞があると書かれている。「カニの横ばい」という、そのルートの名前を頼りに、入り口を探してみると、明らかに人が出入りしたような雰囲気の天井の低い隙間を見つけて、入ってみる。

空間は広いけれど、天井が低いので、ヘルメットを外さないと、頭がつかえて正面を向けない。
地面がへこんでいる場所を選んで進まないと、天井に挟まれて詰まってしまう。
その状態で、10mくらい進んだか?
ファンケイビングなのに、こんな精神力を試される狭いルートがあっていいのか?
と、疑問に思っているうちに、頭上の天井が途切れて、立てる場所に出た。
地面が砂なので、匍匐前進でも痛くないから良かった。

ルートの入り口で待機している、かよちゃんと石井さんを呼んで、彼らが来る間にホールを見物する。ホールの奥には、またトレンチ状の水路があり、まだ先へ行けそうだが、出洞時間が迫ってきたので、後続の二人とひとしきり見学して、引き返した。

「カニの横ばい」は、名前がちょっと合わない。カニだったら横向きに進むはずだけど、このルートは前向きの匍匐前進だ。
ともかく、期待してなかった割には、スリリングで楽しめる洞窟だった。

17:05 岩屋第2洞窟 出洞

岩屋第2洞窟から100mほどの場所に、見学自由の管理洞窟・岩屋鍾乳洞(岩屋第1洞窟)があるそうなので、そちらも見に行く。
「管理洞窟だから、ケイビングスーツ着なくていいよね」と普段着で入洞したが、このフレーズを言った後には必ず後悔することになっているのを知っている。

岩屋鍾乳洞前の神社①

岩屋鍾乳洞前の神社②

17:30ごろ 岩屋第1洞窟 入洞
岩屋第1洞窟は、入り口に照明スイッチのボックスがあり、見学者は自分でスイッチONしてから中に入るシステム。
スイッチONすると、ボックスの上にある回転灯が回り、照明がついていることを知らせるギミックあり。

洞窟内は、ほぼ水平で直線ルート、1~2か所の支洞もループしているので、迷う心配なし。
少し狭くて、意外に長い。
ケイビング初体験の人とかにはちょうどよさそう。

そしてやっぱり、気づいたら思ったより泥んこになっていて、着替えればよかったと後悔。

19:30 田川伊田駅舎ホテル チェックイン後、階下のうどん屋でさっと晩御飯
うどん屋の形態は、よくある釜揚げうどん屋方式で、注文するとバイトの子がうどんを茹でて、丼によそってくれて、そのままレジで会計。ネギ・揚げ玉などは各自でトッピング。
しかし、いざうどんを口に入れると、びっくり。なんだこれ、茹ですぎか、ブヨブヨ?
推測するに、この地域のうどんは、柔らかめみたい。伊勢うどんみたい。

そして、この日、仕事終わりで飛行機でやってくる吉田さんを空港まで迎えに行く。
田川伊田駅から空港までは、1時間半かかるけど、交通の便が悪すぎて、電車ではたどり着けそうになかったので、苦渋の判断でお迎えに。
石井さんとかよちゃんも同乗して、3人でDJバトンを回しながら行ったので、遠い道のりもすぐだったね。

DJバトンとは、各自がおススメの曲をピックアップし、スマホで流し、その素晴らしさをアピールするという遊び。

21:30 福岡空港にて吉田さんお迎え
空腹だと言うので、空港近くのラーメン屋に寄る。全国各地の味噌ラーメンを提供するというラーメン屋さんだった。すでにうどん後だったこともあり、特に感動なし。

宿に帰ったのは夜中。
田川伊田駅舎ホテルは、現役の駅舎の2階にあり、寝台列車をイメージした個室のゲストハウス的な宿。ちょうど四人用コンパートメントの部屋があったので、そこに宿泊。
新しいのでキレイ。トイレ・シャワーは共有。朝ご飯は、パン・コーヒーなどセルフで。
部屋の扉がオートロックなので、4人部屋となると人の出入りが激しく、扉の開け閉めが面倒だった。でも、宿はとてもいいし、リピートしたい。

関係ないけど、コロナ感染が拡大しはじめていた時期、この部屋の密室具合がものすごくて、私は夜中に一人「しばらく活動に参加するのはやめよう」と心に誓った。

雨の夜の田川伊田駅舎ホテル



29日 曇り
7:00ごろ 起床 目白洞へ
10:00 自然観察センターに連絡
10:45 目白洞 入洞
最奥の滝へ行きたかったけど、直前の落盤ルートから抜ける場所が分からず、たぶん2時間くらい迷った末、なんとかルートを見つけたけど、タイムリミットとなり引き返した。
水流沿いの規模の大きな横穴。




14:50 目白洞 出洞
まだ帰りのフライトまで時間があるので、もう一個穴に行くか、どっか遊びに行きたかったが、なんだかみんなすごく帰りたがるので、すぐ解散。

と思いきや、かよちゃんのカマル号のバッテリーが上がっていた。
ピンチ、かと思いきや、吉田さんがサッサとエンジンかけてくれた。
こういうときだけ、吉田さんはとても便利。

かよちゃんは、よぼよぼのカマル号で広島へ。
私と吉田さんは、石井さんを近くの駅に落として空港へ。

それにしても、なぜ人は、ケイビングに行きたがるのに、いざ活動に来ると一刻でも早く帰りたがるのか?
もしかして、私のせいか?
ちょっと思い当たるふしがある。

20:05 福岡空港発 FDA314便にて名古屋へ
21:25 名古屋小牧空港着

エピローグ
平尾台にひさしぶりに行った。
前回は、まだ経験が浅いころ、何もわからずに行ったので、平尾台のカルスト台地のすごさが見えなかった。今回は、平尾台の石灰岩を垣間見ることができて、とても楽しかった。また石灰岩を見に行きたい。

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