【探検・山狩り】佐伯合宿 前高大明神の穴・尾越鍾乳洞(2020/1/2~5)
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活動内容:探検・山狩り
日 程:2020年1月2日(木)~5日(日)
入洞洞窟:2日 【探検・山狩り】前高大明神の穴とその周辺
3日 【探検・山狩り】木浦鉱山周辺
(蓮光寺湧水、名称不明坑口、尾越鍾乳洞)
4日 【観光・探検・山狩り】稲積水中鍾乳洞、前高大明神の穴、
ほたるの学校前の水穴
5日 【観光】鵜戸神宮 解散
場 所:大分県佐伯市、豊後大野市、宮崎県日南市
天 候:概ね晴れ
参 加 者:吉田隊長、マサトさん(2・3日)、マミさん(2~4日)、
おざわさん(3・4日)、みほちゃん(2日)、かわの
使用車両:レンタカー ハイエースバン1台
会 計:宿泊
基本料金1,000円/泊+お気持ち(各自支払い)、
稲積水中鍾乳洞入館料1,300円/人、レンタカー3日間36,850円
グ ル メ:道の駅やよい、河野母作おせちと勘八刺身・叔母作ごまだしうどん、
回転寿司マルマン、臼杵みなと市場
宿 泊:投げ銭ゲストハウスさんかくワサビ
記 録:かわの
電 波:洞窟の中以外は電波が弱いところもありますがだいたい通じます。
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みなさまこんにちは。昨年12月からJ.E.Tに入隊した河野(かわの)と申します。ケイビング超初心者です。はじめに、今回投稿までに非常に長いお時間をいただきましたこと、心よりお詫び申し上げます。
それでは、このような投稿をすること自体初めてなので、至らないところが多々あるかと思いますがどうぞよろしくお願いします。少し長いですが、ゆるりとご覧ください~。
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J.E.T佐伯合宿 活動報告
【1日目】1月2日(木)
午前11時 レンタカー手続き
詳しくは書けないが、今日この日に至るまで、私(かわの)は年末から今回の計画遂行に向けて様々な障害が発生し、幾度の計画変更を余儀なくされたことにより吉田隊長をはじめJ.E.T諸先輩方他大勢の人を振り回していたことに心底凹んでおり、心が落ち着かないまま2020年を迎えていた。そして合宿開始当日。メンバーを迎える立場の私はレンタカー屋さんで生涯2度目の運転となるハイエース・バンを調達し(普段は2-4人乗り乗用車使用)ビビりながらもJR佐伯駅へと走らせた。
午後0時すぎ~2時30分頃 JR佐伯駅にメンバー集合
JR佐伯駅に到着後、すぐにマサトさんをピックアップした。初めましてのご挨拶。話しやすそうな方で内心ホッとした。13時頃マミさんが到着、またまた初めましてのご挨拶をした後、時間があったので2人を近くの土産物屋「海の市場まる」にご案内した。店内を物色中、今晩の打ち合わせ(飲み会)の話になった。するとなぜかさっき初めて会ったとは思えない感覚で意気投合し速やかに酒の肴の購入に至った。
今回は、私と同じく12月に入隊したばかりの新人おざわさんとみほちゃんに、なんと洞窟王の吉田隊長と大先輩のマサトさん・マミさんが私の地元、佐伯市に来てくださるという、私にとってはなんとも恐れ多い合宿であった。(我々新人3名は10月のCiao!岐阜洞窟王コースに偶然一緒に参加したことがきっかけでJ.E.Tに入隊し、初の活動参加なのであります)。
その後、吉田隊長とみほちゃんも無事に到着し、途中「道の駅やよい」で遅めの昼食を取ってから本匠へと向かった。午後3時30分頃 大分県佐伯市本匠因尾に到着。
佐伯市本匠 前高大明神の穴を探検・周囲の石灰岩地帯で洞窟探し
(写真)神社の右横に複数ある穴。中に入ると隣の穴に続いていて所々外界が見える。洞窟に到着するとすぐにマサトさんとマミさんが何のためらいもなくまるでスライムの様にスルスルと洞窟の中へと吸い込まれていく。この様子を見て(すごい、これがケイバーなのね!!)とどこからどう入っていいのかわからないケイビング初心者の私は妙に感動した。頑張って付いていかなくては。
前高大明神の穴 |
洞内をあちこち探索すると獣骨とゲジゲジ(全長7-8㎝くらい。デカい)・カマドウマが観察された。その後、神社に向かって左側の石灰岩~道路沿いのクライミングウォールも探索したが洞窟は発見できなかった。午後5時45分頃 出洞・探検終了
ゲジゲジ。おっきい。 |
探検終了後、着替えて宿泊先のゲストハウスへと向かった。今日は全員同じ宿に宿泊。お正月だからか我々以外に客はいない。皆で仲良く2段ベッドの場所取りなどをし、まるで部活の合宿のよう。夜はゲストハウスの公共スペースを借りて宴会をした。日中は緊張していた私も、我が家のお節や佐伯の料理を皆が美味しいと言って食べてくれて、有難いなぁと思い気が緩みだしていた。ところが隣にいるみほちゃんは食欲がない。そういえば彼女はお昼も飲み物だけしか取ってなかったはず。「大丈夫?どうかしたの?」聞くと「なんだか疲れてしまったので、先にシャワー浴びて休みます。すみません。」とのこと。そういえば本匠の洞窟に行った時もみほちゃんはほとんど中に入ってなかったなぁ。そして9時過ぎ、みほちゃんと入れ替わるかのようにおざわさんが宿に到着した。吉田さんの大ファンだという明るい雰囲気のおざわさん。来るや直ぐに吉田さんの隣に座り話しだした。マミさんもご機嫌でお酒が進んでいる。一気に場の賑やかさが増し、その後もしばし宴会は続いた。
【2日目】1月3日(金) 朝、悪夢のような出来事が
朝起きると、みほちゃんの体調が悪化していた。顔色が悪いしすごく辛そう。幸い近くの病院で診てもらえることになり、すぐに病院へ。彼女はなんとインフルエンザ(!)で高熱が出ているとのことだった(そっか~、だから昨日から元気がなかったんだ~。きっとすごく我慢させちゃったのかも?涙)。この時は本人も残りのメンバーもとてもショックだった。みほちゃんは洞窟探検どころではなくなってしまい、薬を処方してもらって我々の宿から駅前のホテルの個室に移動し安静にすることになった。一旦宿に戻り、みほちゃんが移動の支度をしている時、今度はマサトさんが「…実は嫁さんがインフルになったって連絡あって、今日中に滋賀に帰らんとあかんから、残念やけど予定を変更して夕方には佐伯を出たい。」と言い出した(えっっ!?)。すると立て続けに吉田さんが「俺も~なんか喉?調子悪いかも~?」と言う。(まじ!?合宿これからどうなるの??)と私の脳裏に大きな不安が過ったことは言うまでもない。そしてみほちゃんをホテルに送り届け、再び病院へ。吉田さんは同じくインフルエンザの治療薬を処方されていた。しかし「熱はそれほどないみたい。動けないほどじゃないから、薬さえ飲めば大丈夫~♪」と言ってくださったので(ホッ、良かった~)、午後から慌てて仕切り直し、5人で宇目へと山狩りに向かったのであった。
午後1時~ 佐伯市宇目木浦鉱山 蓮光寺湧水
木浦鉱山地区に到着し、まずは蓮光寺へ。湧水の湧き出し口を見てみたが周辺に入れそうな洞は見当たらなかった。この日は水位が随分と下がっていたが、ダイビング装備がないため湧き出し口から先に進むことは出来なかった。
足元に水が湧いています
2時~ 木浦鉱山で鉱物採集
続いて、せっかくだからお土産にエメリーをもって帰ろう♪と鉱物探しに向かった。エメリー鉱を採掘していた場所も既に閉山しており坑口も閉鎖されているが、歴史の長い木浦鉱山では一番最近まで鉱業が続いていた場所。曲がりくねった細い林道?は舗装こそされているものの痛んでおり、落石や木の枝が散在していてアドベンチャー感満載。そこを頼りないハイエースが行く。車ごと転落しそうでこれ以上の運転は無理、というところで運転を隊長に代わってもらった。隊長、すごく頼もしいです。おざわさんは隊長に言われるがままに道端に生える草木や枝を抑えて車を通してくれた。それなのに容赦なく彼を置いて先に進む隊長。(もしやこれはJET入隊の洗礼…!?)と私は内心ビビっていた。道が少し開けたところで駐車し、辺りに転がっているエメリー鉱らしき黒い石を拾った。エメリーは非常に硬い粒状構造の鉱石で、コランダムと磁鉄鉱など複数の鉱物が混合されて出来た鉱石。道路のすべり止めや研磨剤として使用されていて日本で鉱業製品として唯一産出していたのが木浦鉱山なのであります。その後、場所を移動し古い坑道跡を探検した。
横に真っ直ぐ2-300mくらい続いて石灰岩?の岩盤で終わっていた。木浦鉱山は錫や銅や鉛など多種類の金属鉱物を産していたことで知られているのでここもその一つだと思われる。坑口から入って50m程で左側に分岐がありその奥は10m程度で行き止まり。そこには二次鉱物(孔雀石?緑青?のような緑色の鉱物)が天井の一部に生成していた。
坑口を出て車に戻り、本日の最終目的地・尾越鍾乳洞へ向かっていると吉田隊長が「あれ?俺の携帯がないんだけど~??さっきまであったはずなんだけど~?」と言う。聞けばさっきエメリー鉱を拾った場所の可能性が濃厚と言う。(えっっ!?そこからはもう車で20分くらい走ってきましたが!?・・・今日の本命はこれからなのに~・・・。)そう私は心の中で思いながらも仕方なく元来た道を戻った。
途中のアドベンチャーロードの運転は吉田隊長にお願いし、エメリーを拾った場所まで戻った。すると、「携帯あったーーー!!!」。(よかったよかった。)急いで来た道を戻り、いよいよ尾越鍾乳洞へ。洞口へ到着した時には既に午後5時前になっていた。
何だか分からないけど綺麗な二次鉱物が |
午後5時~ 尾越鍾乳洞
活動に残された時間は賞味1時間。ここは既存洞であるが、洞口から50メートルほど斜め下に降りたところが狭く土砂が埋まっておりその奥にあると言われているホールへ行けなくなっている。ここをマサトさん、おざわさん、隊長が交代しながらスコップとバールで土砂を取り除いてくれた。マミさんと私は洞内で待機。その後幾分か奥へ進めるようになったが、ホール迄はまだ随分かかる模様。右奥の隙間から風が来ているため、この奥に洞が続いていることは間違いなさそうとのことだったが、残念ながら今日はここまで。ホールにはたどり着けなかったが、奥に続く可能性が見えてきて嬉しい。急いで佐伯市街に戻りマサトさんを佐伯駅に送り届けこの日の活動は終了。夕食は回転寿司。
この隙間の奥から微かに風がきます |
【3日目】1月4日(土)
駅前のホテルで休んでいたみほちゃん。少し体調が回復したそうで、この日帰宅することになった。佐伯駅までお見送り。昨日木浦で拾ってきたエメリーをお土産に渡しここでお別れすることに。残念だけどまた来てね~。お大事に~!!
そして残りのメンバーからリクエストのあった稲積水中鍾乳洞へと出発した。車で走ること1時間。佐伯市から豊後大野市へ入っていた。ふと車窓をみると川沿いに見事な柱状節理があちらこちらで見られる。そう、ここ豊後大野市は大昔の阿蘇山噴火の火砕流で地表が覆われている町。ジオパークにも認定されていて地質学的に面白い場所がたくさんあるのだ。そこでなぜか「お前なんか歌ってみろよ。」と吉田隊長がおざわさんに投げかける。「んんん~、ちょっと考えます!」と健気なおざわさん。運転手の私は黙々と目的地へと走り続ける。マミさんは山道を走る車に酔ったのかお休みモードに入ってしまった。
あと少しで目的地の稲積へ到着という頃、おざわさんが「出来ました!柱状節理ラップ!!」と言い車内で唄ってくれた。「…Tu tu tu tu … チュウジョウ、チュウジョウ 柱状節理~♪Yeah!!」こんな感じだったような。私は思わず大ウケして爆笑してしまった。だが、ほかの二人はなぜかシ~ンとしている。1ミリもウケていない。なぜ??・・・せっかく誕生した“柱状節理ラップ”はこうして幻となった。ほどなくして稲積水中鍾乳洞へ到着。
午後0時30分~ 豊後大野市 稲積水中鍾乳洞(観光)
さあ観光だ~!ん?観光のはずなのに、なぜかマミさんはヘルメットとライトにグローブを持っている。(どうして??)と思ったが、洞内に入ってその理由が分かった。観光遊歩道を歩く傍ら、支洞があれば通路を外れどんどん奥へ入っていくマミさん。(そうか、なるほど観光洞でもこんな楽しみ方があるんやな!!)と感動する私。吉田隊長は洞内の水の流れた方向や観光洞の整備について説明してくださり、なんだか贅沢な時間を過ごすことが出来た。水中鍾乳洞が売りだけど、観光できる水中の鍾乳石は少ない印象。水中なんだから陸上から見えなくて当たり前か。隊長の説明によると観光洞を整備するにあたり、エスマイトで岩盤を発破し一部をモルタルで塗装しているそう。自然のままの部分ももちろん残されているが、人工的に整備された部分が多いことが分かりちょっと残念。
水の色が美しいです! |
鍾乳洞を出た我々は、併設されている昭和的な懐かし博物館へ。この後なぜか隊長をモデルにした写真撮影会が各所で行われた。
館内の昭和風座敷に違和感ゼロの我が隊長 |
午後3時~ 佐伯市本匠 前高大明神の穴とその周辺
再び初日に訪れた本匠へ向かい前高大明神の穴へ。マサトさんが2日に見つけた奥の岩を隊長がどけてくれたがその先はすぐに行き止まりだった。上部は固い岩盤ではなく砂が混じっており、いずれ壊れるとのこと。総じてここの洞は浅い模様。すぐに出洞し周辺の石灰岩地帯を探してみたが目ぼしい洞窟は無かった。ここはロッククライミングをしている人が多かったです。
・ほたるの学校前(番匠川沿い)の水穴
その後、番匠川沿いに車を走らせ洞窟のありそうな場所を探したところ、水穴を発見。
穴は川面にあり、上(陸上)からそこへ続く洞を探したが見当たらなかった。水穴の高さは30㎝程度、幅80㎝程度(目視)、奥行きは不明。
本匠はいい感じに溶けた石灰岩が番匠川沿いに広く展開していて、探せばあちこちに穴がありそうな雰囲気。今回はタイムアップとなり残念ながらここで終了。マミさんのフェリーの時間が近づいてきたので皆で臼杵港へ。軽く夕食を済ませマミさんとはここでお別れ。また来てくださいね~!!佐伯に戻り本日の活動を終えた。
【4日目】1月5日(月)
朝宿に向かうと、おざわさんが体調悪いと言う。今日は3人で何をしようかと昨夜は言っていたのだが、仕事も溜まっているし早々に大分空港に向かい休みたいとのこと。残念だけど無理をさせてはいけないので、急遽おざわさんを佐伯駅に送りここでお別れとなった。
私と隊長の二人だけとなってしまったので、ここでレンタカーを返却。ふと、私もなんだか気持ちが悪くなってきた。不安を感じた私は吉田さんにインフルエンザの治療薬を1錠分けてもらい慌ててそれを飲んだ。その後、時間があったので、吉田さんを宮崎県の鵜戸神宮に案内した。
宮崎県日南市 鵜戸神宮(観光)
海蝕洞窟の中に神社があるというので初詣がてら行ってみたが、吉田隊長の話によると海蝕洞窟の定義が「洞口の幅より奥が深くないとただの岩陰」となるそうで、ここは厳密には洞窟とは言えないらしい。残念。運試しをして宮崎空港へ向かい解散となった。
鵜戸神宮。左奥の岩陰にお宮があります。 |
【合宿終了後】
次の日、合宿メンバーの皆に連絡を取ると、なんとおざわさんとマミさんが高熱を発しインフル様症状になっているとのこと。そして、帰省したマサトさんも奥さんのインフルをもらってしまったと言っていた。(おいおい、ちょっとしたインフル集団感染じゃん。)幸い私は昨日もらった薬が効いていたようで大事には至らなかった。このことを知ったみほちゃんはすごく申し訳なさそうにしていたけれど、いま心から思うことは、あれがインフルで本当に良かった!!コロナだったら今頃どうなっていたことか、、、!ということ。いろいろありましたが、参加してくださった皆様、本当にお疲れさまでした!!
***長文をお読みいただきありがとうございました!
以上
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