2022年11月14日月曜日

【探検・測量】新潟県阿賀町の小さな水穴

10月、新潟県阿賀町で縣さんが発見した水穴を探検&測量しに行った。
箕ノ輪山と出角山の間の谷間の小さな石灰岩レンズで、岩盤の下から水が湧き出している。道路からすぐで、徒歩3分もかからない。
天気予報は雨だが、どうせ洞窟内で濡れるので気にならない。装備を整えていざ入洞。洞口の周りにだけヒルがうようよしていて怖い。
洞口から、きれいなキーホール型のパッセージがまっすぐ続く。腰を少しかがめて歩ける大きさ。
奥に進むと二股に分かれ、どちらも、どんどん天井が低くなってきて、最後はぎりぎり匍匐で通れる狭さになる。残念ながら、どちらの支洞も広くはならず、水だけが奥へ吸い込まれていくのを確認した。総延長は91.6mとなった。新潟県の洞窟は、マイコミ平周辺を除くと、あまり探されていないようで、ネットで見ても遺跡がいくつかある程度。小さくても、この周辺としては珍しい物件である。

帰りがけに寄った五泉市の中華料理屋でラーメンを待っている間に測図を直そうとアプリを開いたら、スマホの電源がいきなり落ちた。カメラレンズに水滴がついており、どうやら水没した模様。こういう時は焦らず電源を入れず、中のデータに影響がないことを祈りつつ、中の水分が乾くのをひたすら待つのが吉である。

観光鍾乳洞「大沢鍾乳洞」に寄って、ちょっと下がりぎみのテンションを上げつつ、次のエリアへ移動した。

(おかざ)

 

2022年11月11日金曜日

宇治から枚方までパックラフト


2022/11/10 宇治川~淀川をパックラフトで単独下ってみました。今回は洞窟はなしです。

11:00 JR黄檗駅
11:30 隠元橋上流からイン
宇治の平等院の付近から入ってもよかったのですが、紅葉の時期で観光客が多そうだったので、下流の隠元橋を選択しました。黄檗駅から橋まで住宅地の中を歩いて20分ほど。途中お茶畑なんかもあって、さすがは宇治。


前半は橋が多く、時々橋の上から歩行者に見おろされたり。橋の下を通るのは街の裏側を見る感じで楽しい。写真は近鉄京都線の鉄筋の橋。
平日昼間なので、釣り人も少な目。釣り人は基本、パックラフトが通っても無関心なのですが、珍しく手を振ってくれる人もいました。
風もなく、天気が良くて川日和。

と思いきや、観月橋を過ぎたあたりから川の向きが変わって、向かい風が吹いてきました。思ったよりも進み具合が悪く、日暮れまでにゴールできるか不安になってきて、のんびりモードから少しがんばって漕ぐモードに変更。

14:00 京都競馬場

京都競馬場(といっても川からは何も見えないけれど)を過ぎると、桂川・木津川との3川合流点になります。春に来たら川から背割堤の桜並木が見られそう。今は人気もなく、静かな川岸です。
水は宇治川の時点から綺麗とは言いがたかったのですが、淀川になると泡やゴミが浮いていたりして目立って汚くなります。気温が低いので匂いはあまりしないのが幸い。


11月に入って全く雨が降っていないので、水位はかなり低めで、1~2m岸が剥き出しになっていました。おかげで上陸しやすいところもたくさん。亀もたくさん甲羅干ししていました。首から上だけ水面に出してスイスイ泳ぎ、何十mも潜水するカワウもおりました。

水遊びの人影もなく、人といえば河岸工事の人、釣り人の他、川に背を向けて岸の木立を見ながら絵を描いている人や、焚き火しながらコーヒーを飲んでいる人など。それぞれの川の過ごし方があるようです。

16:00 ようやく枚方が見えてきました。

途中、樟葉あたりで挫折しかけましたが、なんとか日没までに枚方にゴールできました。たいした向かい風ではなかったのですが、推進力の弱いパックラフトだと、案外時間がかかってしまいました。

淀川河川公園は上陸しやすく、パパッとラフトを畳んで、ラッシュ時間前に枚方駅から京阪電車に乗り込みました。電車の窓から今日の旅路を振り返りつつ、あっという間に京都へ帰還。

全体として流れがあり、難しいところもまったくなく、強風でなければのんびり川旅が楽しめるコースです。出発をもっと早くすれば、途中でコーヒーを淹れたりできたかも。御殿山付近で水位が低目(50センチくらい?)のところがありましたが、パックラフトでは問題なく進めました。
次は桜の季節を狙ってみようかな。

(おかざ)

2022年10月19日水曜日

【洞窟探査】まだまだ続くよ、宮崎県椎葉村探査②


(①からつづく)2022年9月も椎葉村へ。

1日目は2キロを超えるという宮崎県随一の「仲塔洞」へファンケイビングに。前週に直撃した台風の影響で川が増水していたが、水路パイプの横に橋があって難なく向こう岸へ渡ることができた。仲塔の入り口(3つあるうちの1つ)はすぐに見つかる。内部は迷路状で、先に続く道がなかなか見つからずうろうろ。ダストシュートのような狭い穴を下方向へ降りると、測図にも書いてあった人工のトンネルに合流した。その出口がもう一つの洞口であるとされていたが、鉄柵の向こうは完全に土砂で埋まっていた。洞内は複雑で、フリーでは降りられない段差の周りをまたぐるぐるして、時間切れとなった。3つ目の狭い洞口を、吉田さんが掘って広げてくれて、帰りはそこから出ることができた。

水路のパイプの横に橋がある
なぞのポージングの近野さん

翌日は、おなじみの時雨岳-前の谷方面へ移動。車で洞口近くまで行くために、時雨岳麓から狼谷104林道を車で通る許可を得ていたのだけれど、台風で道が荒れており、無理やり登ろうとしたらレンタカーのタイヤがパンクして敗退😅歩いて「棚ぼた洞(仮)」へ行き、3班に分かれて測量を完了した(測量図↓)。「棚ぼた洞(仮)」は狼谷林道にちなんで、「大神洞」と立派に命名された。もっとも狼谷がどこなのかは知らない。山奥の地名は、地図に書いてあることもあるが、現地の人しか知らない情報だったりすることが多い。


最終日は、5月に縣さんにより発見された洞口の内、SGR5とSGR6をディギング&探検。SGR5の洞口は狭いが、抜けると立派な縦のホールがあり、その先もまだ終わらないことが確認された。SGR5は洞口をうろついていたツノクロツヤムシにちなんで、かっこよく「ツノクロ洞」と名付けられた。SGR6もなかなか深いらしいという。次回のお楽しみ😊



椎葉村の洞窟情報に関心のある方、情報をお持ちの方は、ご連絡ください。探検希望者も随時募集中です。

おかざ

2022年10月18日火曜日

【新洞探査】まだまだ続くよ、宮崎県椎葉村探査①

ブログをサボっている間に宮崎県椎葉村に2回も行っていた。2022年のGW・5/1-5と9/23-25。

GWは、熊本県の葉木の竪穴にも行った。ワンピッチ80mで、洞口が広く、下の方まで光が差して高さがよくわかるので、高所恐怖症の私はロープにぶらさがったらもう下が見られない😱下降点から10mほど上に、横方向に行ける部分があって、縣さんによれば、先はまだ続いているらしい。今後の課題である。

参加人数が多かったので、全員が上がった頃には暗くなっていた。洞窟までのアプローチが長く、新入隊員オザキさんが脚を痛めて離脱してしまった。いきなり過酷な活動で申し訳ない😭

葉木の竪穴
こわいよ~



 




 

続いて5/2-3は、白鳥山の西側に樅木方面から入り探査。ドリーネはいっぱいあるけど穴はない、空振りばかりに終わる😔夕方、ゆうか行方不明事件が起こり、みんなを心配させたが、無事に帰ってきて、小川の流れる谷間でキャンプした。翌日は車へ引き返す班と、岩宇土山へ通り抜ける班に分かれ、行ったことがなかったので岩宇土山方面を選んだ。荒れ気味の林道(時々崩壊)を、岩を見つつひたすら歩く。岩宇土山はバキバキに割れた石灰岩の山で、登山道もところどころ足場が悪い。登山道の下り途中に、意外と立派な久連子鍾乳洞があった。

5/4-5は本命の椎葉村の時雨岳方面へ移動し、本物の「前の谷第2洞」の探検と、2021年11月に「前の谷第2洞」だと思ってうっかり見つけた「棚ぼた洞(仮)」の測量(途中まで)を行った。最終日はさらに新たな洞窟の発見を目指して周辺探査をしたが、これまた何も(既存洞すら)見つからなかった。ケイブハンター縣さんだけが、たくさん洞口を見つけてきた様子👏


解散後、九州残留組は熊本の球泉洞に立ち寄り、探検コースを案内してもらった。さんざん探検して、まだ探検したい人たちであった。夜はホテルの向かいのローカル居酒屋で熊本名物馬刺しに舌鼓をうった。(②につづく)

球泉洞探検コース

おかざ