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2022年11月14日月曜日

【探検・測量】新潟県阿賀町の小さな水穴

10月、新潟県阿賀町で縣さんが発見した水穴を探検&測量しに行った。
箕ノ輪山と出角山の間の谷間の小さな石灰岩レンズで、岩盤の下から水が湧き出している。道路からすぐで、徒歩3分もかからない。
天気予報は雨だが、どうせ洞窟内で濡れるので気にならない。装備を整えていざ入洞。洞口の周りにだけヒルがうようよしていて怖い。
洞口から、きれいなキーホール型のパッセージがまっすぐ続く。腰を少しかがめて歩ける大きさ。
奥に進むと二股に分かれ、どちらも、どんどん天井が低くなってきて、最後はぎりぎり匍匐で通れる狭さになる。残念ながら、どちらの支洞も広くはならず、水だけが奥へ吸い込まれていくのを確認した。総延長は91.6mとなった。新潟県の洞窟は、マイコミ平周辺を除くと、あまり探されていないようで、ネットで見ても遺跡がいくつかある程度。小さくても、この周辺としては珍しい物件である。

帰りがけに寄った五泉市の中華料理屋でラーメンを待っている間に測図を直そうとアプリを開いたら、スマホの電源がいきなり落ちた。カメラレンズに水滴がついており、どうやら水没した模様。こういう時は焦らず電源を入れず、中のデータに影響がないことを祈りつつ、中の水分が乾くのをひたすら待つのが吉である。

観光鍾乳洞「大沢鍾乳洞」に寄って、ちょっと下がりぎみのテンションを上げつつ、次のエリアへ移動した。

(おかざ)

 

2022年10月19日水曜日

【洞窟探査】まだまだ続くよ、宮崎県椎葉村探査②


(①からつづく)2022年9月も椎葉村へ。

1日目は2キロを超えるという宮崎県随一の「仲塔洞」へファンケイビングに。前週に直撃した台風の影響で川が増水していたが、水路パイプの横に橋があって難なく向こう岸へ渡ることができた。仲塔の入り口(3つあるうちの1つ)はすぐに見つかる。内部は迷路状で、先に続く道がなかなか見つからずうろうろ。ダストシュートのような狭い穴を下方向へ降りると、測図にも書いてあった人工のトンネルに合流した。その出口がもう一つの洞口であるとされていたが、鉄柵の向こうは完全に土砂で埋まっていた。洞内は複雑で、フリーでは降りられない段差の周りをまたぐるぐるして、時間切れとなった。3つ目の狭い洞口を、吉田さんが掘って広げてくれて、帰りはそこから出ることができた。

水路のパイプの横に橋がある
なぞのポージングの近野さん

翌日は、おなじみの時雨岳-前の谷方面へ移動。車で洞口近くまで行くために、時雨岳麓から狼谷104林道を車で通る許可を得ていたのだけれど、台風で道が荒れており、無理やり登ろうとしたらレンタカーのタイヤがパンクして敗退😅歩いて「棚ぼた洞(仮)」へ行き、3班に分かれて測量を完了した(測量図↓)。「棚ぼた洞(仮)」は狼谷林道にちなんで、「大神洞」と立派に命名された。もっとも狼谷がどこなのかは知らない。山奥の地名は、地図に書いてあることもあるが、現地の人しか知らない情報だったりすることが多い。


最終日は、5月に縣さんにより発見された洞口の内、SGR5とSGR6をディギング&探検。SGR5の洞口は狭いが、抜けると立派な縦のホールがあり、その先もまだ終わらないことが確認された。SGR5は洞口をうろついていたツノクロツヤムシにちなんで、かっこよく「ツノクロ洞」と名付けられた。SGR6もなかなか深いらしいという。次回のお楽しみ😊



椎葉村の洞窟情報に関心のある方、情報をお持ちの方は、ご連絡ください。探検希望者も随時募集中です。

おかざ

2022年10月18日火曜日

【新洞探査】まだまだ続くよ、宮崎県椎葉村探査①

ブログをサボっている間に宮崎県椎葉村に2回も行っていた。2022年のGW・5/1-5と9/23-25。

GWは、熊本県の葉木の竪穴にも行った。ワンピッチ80mで、洞口が広く、下の方まで光が差して高さがよくわかるので、高所恐怖症の私はロープにぶらさがったらもう下が見られない😱下降点から10mほど上に、横方向に行ける部分があって、縣さんによれば、先はまだ続いているらしい。今後の課題である。

参加人数が多かったので、全員が上がった頃には暗くなっていた。洞窟までのアプローチが長く、新入隊員オザキさんが脚を痛めて離脱してしまった。いきなり過酷な活動で申し訳ない😭

葉木の竪穴
こわいよ~



 




 

続いて5/2-3は、白鳥山の西側に樅木方面から入り探査。ドリーネはいっぱいあるけど穴はない、空振りばかりに終わる😔夕方、ゆうか行方不明事件が起こり、みんなを心配させたが、無事に帰ってきて、小川の流れる谷間でキャンプした。翌日は車へ引き返す班と、岩宇土山へ通り抜ける班に分かれ、行ったことがなかったので岩宇土山方面を選んだ。荒れ気味の林道(時々崩壊)を、岩を見つつひたすら歩く。岩宇土山はバキバキに割れた石灰岩の山で、登山道もところどころ足場が悪い。登山道の下り途中に、意外と立派な久連子鍾乳洞があった。

5/4-5は本命の椎葉村の時雨岳方面へ移動し、本物の「前の谷第2洞」の探検と、2021年11月に「前の谷第2洞」だと思ってうっかり見つけた「棚ぼた洞(仮)」の測量(途中まで)を行った。最終日はさらに新たな洞窟の発見を目指して周辺探査をしたが、これまた何も(既存洞すら)見つからなかった。ケイブハンター縣さんだけが、たくさん洞口を見つけてきた様子👏


解散後、九州残留組は熊本の球泉洞に立ち寄り、探検コースを案内してもらった。さんざん探検して、まだ探検したい人たちであった。夜はホテルの向かいのローカル居酒屋で熊本名物馬刺しに舌鼓をうった。(②につづく)

球泉洞探検コース

おかざ

2020年10月5日月曜日

【測量】てんご穴たぶん9回目

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活動内容:測量
日程:2020/9/26㈯-27㈰
入洞洞窟:てんご穴
場所:岐阜県山県市
天候:小春日和
参加者:近野、ヨシモト、おか
使用車両:ヨシモトカー おかカー+チャリ 近野カー+チャリ 
会計:なし
グルメ:カップラーメン、3ヶ月前に賞味期限切れたバナナカステラ(近野)、よしもとさんがパシってくれたおにぎり(具指定)など
記録:おか

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コロナで春からしばし休止していたてんごの測量。7月も、大雨による土砂崩れで延期になっていた。道路の復旧を待つも、年内には工事は終了しないとの情報を得て、「待っててもラチが開かない」と手前から歩いていく覚悟での再計画となった。


参加者は測量コアメンバー3人。ゲストが来てくれないのは寂しいが、三密回避のこともあるし、黙々と作業が進むので、スピード重視で考えればこれはこれで効率的である。

第1日目:8時半から土砂崩れの工事が始まるので、それまでに工事現場を通過せねばならないとのことで早めの行動開始。現場手前の空き地に車を止め、昨日の雨で増水した川を見ながら歩いていく。土砂崩れの箇所は湧き水手前の一箇所だけだったが、途中反対斜面から川にデカい岩が落ちてきたりして、やっぱり周辺の地盤は不安定なようだ。35分くらいかかって、ようやくいつもの駐車場に到着。山道には元気な小ヒルたちがうよっている。虫よけを忘れてきたので、足元を念入りにチェックしながら歩いたのに、気がついたら右手の軍手の下に潜り込んでいた(泣)。

1日目は、ヨシモトさんは未測量の水流部を、近野さんとおかで最奥部を測量することになった。
奥までの道のりはもう慣れたもので洞口から1時間くらい。水の溜まった狭道や、砂利の匍匐やら、所々テンションの下がるポイントを超え、最奥の中でも最上流の上の方にある測量箇所に到着する。
近野さんによれば、今日の測量箇所は旧測図には載っていない新空間で、けっこう大きいと聞いていたので、初見の私は楽しみにしている。

ところが、ルートがなかなか見つからない。近野さんが黙々と探している間、二日酔い気味の私は岩の上でうつらうつらしていた。やり残し箇所を測量したりしている内に、午後になって、私の体内アルコールはようやく洞内に発散され調子を取り戻した。

私達がすっかり見逃していた目的のルートは、岩が危うい感じでひっかかり、積み重なった隙間から急斜面をあがっていくところだった。斜面を上がりきって小さなホールに出たと思ったら、その奥には天井が15mくらいある大きなパッセージが出現した。広々としていて、乾いていて、全然違う洞窟にいる雰囲気だ。全体的に平らかなてんご穴の中の最上部に位置する、旧いパッセージのようだ。
結局、残り時間が少なく、下流側を一通り終わらせたところでタイムリミット。引き返し、洞口を出たのは9時頃だった。

駐車場に着くと、ヨシモトさんはもう車に戻っていた。測量計の調子が悪く、途中で諦めて帰ってきたらしい。空き地には、チカラシバ(とヨシモトさんが名前を教えてくれた)という強靭な雑草が群生していて、歩くのにちょっと邪魔だったけれど、今の季節は虫がいないし、気温も快適だ。
ご飯を食べ、車中泊の準備を整えて就寝。




第2日目:昨日、道路上の土砂崩れは一箇所だけだとわかったので、自転車を持ってきた近野さんとおかは土砂のところだけ抱えて歩いて、あとは楽々サイクリングで向かうことにした。円原川は伏流水で人気で、こんな天気の良い日であれば、たいてい水を汲みに来たり写真撮ったりしている人がいるが、今は工事のため誰も来ないので静かだ。

川の水の透明度が高くて、所々青や緑に光っていて美しい。普段なら横目に見つつ車でスルーしてしまう湧き水ポイントなんかも、自転車だとちょっと止めて見に行ったりできてしまう。楽しい。うっかり洞窟という目的地を忘れそうになったが、今日もしぶしぶテンションサゲルートを最奥へと向かう。今日は、最奥上層をできるだけ終わらせるべく、3人で測量をやることにした。

今日のメインである上流ルートは上へと向かっていくルートだ。ちょっとしたクライミングポイントを「嫌~」とか「え~」とか言いながら、なんだかんだ登っていく非体育会系女子探検家たち。
測量は順調に進んだが、今日は夕方5時出洞予定なので余裕がなく、上層の支洞を2つ残して終了となった。どうせまだ測量しなきゃいけないところが何箇所かあるし…。一体あと何回来なきゃいけないのだろう~と指折りカウントする。前回「セミファイナル」と銘打ったのに、そっからが終わりそうでなかなか終わらないのである。

車の往来がないのをいいことに、夕暮れのゆるい下り坂を自転車で疾走し、爽やかに車に帰還した。工事中にまた自転車で来てもいいな~と意外な収穫を得た気分だった。







2020年8月16日日曜日

【新洞探査】限界ギリギリ熊本合宿その1

その1  8/10 ガシラ洞探検(新洞)

シラガ岳の尾根にある竪穴だからガシラ洞(縣さん命名)


朝10時に阿蘇くまもと空港で吉田、縣、近野をピックアップ。台風5号が南を通るらしく、空模様が怪しい。買い出しをして、白滝公園に着いたころ、強い雨が降ってきた。雨雲レーダーによれば、1〜2時間後にはあがる予報なので、公園向かいのカフェでお茶をして時間をつぶす。

縣さんのオヤツ、カメロンパン


雨脚が弱くなったので、白髪岳への林道へ向かうも、すぐに「通行止め」の看板にぶち当たってしまった。人吉ほどではなくとも、先月の大雨の被害は熊本のいたる所に出ているようだ。しかたなく、南から国見岳を越える遠回りの道へ切り替え。1時間弱、やや荒れた山道を走り白髪岳山頂付近に停車した頃には雨も弱まった。


10分くらい歩くとガシラ洞の洞口に着く。白髪岳の尾根は、苔生した露岩がたくさんあり、雰囲気の良いところだ。近野さんと吉田さんが測量をやってくれるというので、私は縣さんに続いて洞内に降りる。下向きのクラック状に開いた第一ピッチの底には縣さんが広げた泥まみれの隙間があり、チムって降りるとまた狭い岩の隙間、その先からが未踏の竪穴だった。15メートルくらいのピッチに縣さんがアンカーを打って降りると、底に穴があり、まだ続いている。だが、螺旋状の狭いクラックで通り抜けができない。縣さんと代わりばんこでチャレンジするが、どうしても身体のどこかがつっかえて抜けられない。下向きなので、ぐいぐい行って戻ってこられるだろうかという不安もある。結局、先は諦めて、ここで終わりとした。残念だが、最後のピッチは天井が垂直に高く、十分に立派な空間だ。

探検班の役目は終わったところで、測量班は降りてくる気配がない。最終ピッチを登り返すと、降り口のもっと手前で近野さんが一人で測量をやっている。吉田さんは、二つ目の狭道で胸板が引っかかって先に進めないのだそうだ。私と縣さんが最終ピッチをもう一度降りて測量を完了した。穴を出る頃にはもう暗くなりかけていた。夕暮れのアブから逃げるように車に戻った。

停車場に戻ると、草むらに吉田さんの新品のガーミン(GPS)が落ちていた!出発前に近野さんに使い方を教わっていたのに、1mも進まない内に落としたらしい😓失くさなくてよかった。再び雨が降り出した。慌てて装備をレンタカーに放り込み下山完了。

計画が押して、時間が遅くなったので、五木村にはご飯を食べる店もコンビニもない。それならと、翌日の活動エリアに移るべく、二本杉峠を越え、1時間半くらいかけて美里町へ下りた。夜中前に着いた大きめの道の駅にはキャンピングカーが一台停まっているだけで、コロナの影響だろうか、お盆休みとは思えないほど閑散としていた。下界は蒸し暑く、夜中にまた激しく雨が降ってきて寝苦しかった。

本日の高低差 パーキング1175m 尾根1230m ガシラ1191m  合計94m

その2 8/11-13 天主山 につづく


2019年10月2日水曜日

【活動・測量】第5回かんむぎプロジェクト てんご穴測量(2019/9/23)

活動内容:測量

入洞洞窟:てんご穴
場所:岐阜県山県市
日程:2019/9/23(月・秋分の日)
参加者:吉本、おかざ、近野
協力:洞口地主様、地元自治会長様
使用車両:吉本カー、おかざカー、近野カー
会計:なし
宿泊:なし
グルメ:なし
電波:円原の伏流水の手前で不通になる。美山支所付近で連絡しておくほうが良い。
記録:近野

果てるとも終わらない測量の日々。
とうとうプロジェクトリーダーの縣さんが脱落した『第5回かんむぎプロジェクト』。
測量隊3名が、とにかく1㎜でも測量を進めようと集まった。


①支洞のループを追加測量
②支洞のスケッチ見直し
③支洞 前回の測量残しの処理
④本洞の測量続き


午前8時 カギを借りに行く
午前10時ごろ 入洞(雨がひどく、しばらく入山を渋ったため)
午後18時 出洞
午後18時半 カギを返却(蛭のさされた痕は、たばこの葉をつけると効くと聞く)

出洞後は、製図の方針についてと、次回の日程を話し合った後、解散。
・UIS記号と整合していないTopoDroidの記号の処理⇒凡例を作る
・イラレ/InkScapeでのデータの作り方のクセの違い:レイヤー作る?線の色?
・図面が複雑で作業分担が困難。スケッチした人が製図を進める。
・どこかのタイミングで、集まって作業し、悩んだところを共有/解決して進めたほうがいい

蛭多数

第5回までの進捗をおかざがまとめてくれました
もう図面あるのに何で測量してるの?という素朴な質問への回答はこちら
第4回かんむぎプロジェクト てんご穴測量(2019/7/14-15)

簡素な報告にて失礼いたします。
近野

2019年7月23日火曜日

【活動・測量/ルート接続確認】第4回かんむぎプロジェクト てんご穴測量(2019/7/14-15)

活動内容:測量、2洞の接続調査
入洞洞窟:てんご穴、あがた新洞
場所:岐阜県山県市
日程:2019/7/14(日)-15(月・海の日)
参加者:あがた、おかざ、近野、やまちゃん/14のみ(立命探検部)、カツヲ/14のみ(立命探検部)、藤井くん(岡大CC)
協力:洞口地主様、地元自治会長様
使用車両:あがたカー、おかざカー、近野カー、カツヲカー、藤井カー
会計:おかざ
宿泊:てんごの穴 内
グルメ:ダシダ鍋、グリーンカレーラーメン、おじや
電波:円原の伏流水の手前で不通になる。美山支所付近で連絡しておくほうが良い。
記録:近野


プロローグ      
1972年の調査書(岐阜大学教育学部研究報告 第五巻1号)に記載がある「てんご穴」。
当時、岐阜県最長(1,515m)とされていたが、その後いくつも大きな洞窟が見つかり、今となってはミドル級の洞窟である。

報告書に記載のある、迷路状のルートやジプサム、熊の骨格などは興味深く、一度は行ってみたい洞窟だった。
しかし、JETのメインフィールドである岐阜県山県市にありながら、幾度もの交渉にも関わらず、地権者からの許可を得られず、JET発足以来ずっと謎の洞窟とされてきた。

副隊長のあがたさんが、地道に周辺エリアでの人脈を構築した結果、2019年になってようやく入洞許可を得ることができた。
入洞にあたって、地元の方と、洞内の再測量をお約束したので、再測量プロジェクトを「かんむぎプロジェクト・てんご穴測量」として定期的に実施している。

今回は、「第4回かんむぎプロジェクト」。
プロジェクトリーダーのあがたさんは生まれつき極度なせっかちのため、測量が大嫌いなので、今回は洞内泊をして一気に距離を稼ぎ、早くプロジェクトを終わらせよう!という趣旨だ。

「めざせ1000m!byあがた」の掛け声のもとに集まったのは、測量好きなJETメンバーと3名の若者たち。しかし、まだ500mにも達していないのだから、私は懐疑的だった。


7/14(日)      
8:00 山県市役所 美山支所 に集合
あがたさんは、地主さんのお宅にご挨拶と、洞口のカギを借りに行く。
カツヲカーは前に見たときより凹凸が増えている。

ここから洞口へは車で移動。JETの三人は近野カーに同乗し、全3台で洞口へ向かう。
支所を出てすぐに、入山連絡(JETチームLINE)。


9:15 入山
梅雨日和で、雨模様のジメジメした日。
暖かくなってきたので、蛭にとっては最高のシーズンではないか。
絶対いる、きっと来る、きっと来る。
そう言って、みんな蛭におびえながら山を歩く。

この日の作業割り振りは以下のとおり。

立命の二人(山ちゃん、カツヲ):てんご穴の洞口から50m地点に発見された「あがた新洞」の測量。
あがた:二人を「あがた新洞」へ案内し、てんご穴との接続確認のあと、てんご穴の測量(支洞班)。
おかざ:てんご穴の測量(支洞班)
藤井くん、近野:「あがた新洞」とてんごの穴の接続確認のあと、てんご穴の測量(本洞班)


9:30 入洞(てんご穴)
※ここ以降は、てんご穴での活動のみ記載。
「あがた新洞」は、てんご穴と接続していると考えられており、接続地点と予測されているのは、てんご穴内のピット。
事前のストーリーでは、9:45ごろからてんご穴のピットから、煙幕を焚き、「あがた新洞」で煙を確認する。となっていた。

しかし、この日、てんご穴のピットを登ってみると、空気の流れは 上⇒下 だった。
「あがた新洞」のほうが上方にあるので、煙が上に流れる可能性はなく、接続の確認は困難に思えた。

予定の9:45になっても、私は煙幕を焚く気が無かったが、藤井くんが「一応やりましょう」と言うので、彼の若い真面目さに負けて、ピットに登り、しぶしぶ煙幕を焚く。
煙幕はすごい勢いで煙を出して、下へ下へと煙は流れ、あっと言う間に狭いピットに真っ白な煙が充満する。

煙に巻かれて息苦しく、逃げたいが、視界が煙で遮られ、1m先しか見えず、ピットから降りるのはけっこう危なかった。私はケイビング歴が長いのと、もともとノンビリした性格なので、落ち着いて行動できたが、狭いところで煙幕を焚くのはやめたほうがいいと思った。

煙はほんの5分程度で晴れて、元通りになった。
洞窟の中はよく空気が循環していることを実感した。

後で、あがたさんに聞くと、やはり「あがた新洞」で煙は一切確認できなかったそうだ。
また、「あがた新洞」では、大きな音を出したりして、合図していたらしいが、てんご穴のピットからは何も聞こえなかった。

そもそも、煙から逃げて、すぐにピットを降り始めていたので、聞こえなかったのかも?

さて、接続確認は無事に失敗に終わったので、測量スタート。


藤井くんと二人で、前回の測量終了地点へ移動する。
前回の終了地点はP67。P67―77からスタートだ。
藤井くんは、私が知っている限りでは、日本国内でJET以外で初めてペーパーレス測量を導入した人。
ふだんからTopoDroid+DistoXで測量しているというだけあって、一緒に作業しやすかった。

しかし、ここ数週間、雨天続きなので、洞内は滴下水が多く、地面の水も多め。
そうでなくても、てんご穴はなぜかいつも寒い洞窟だ。
藤井くんは普段から頻繁にケイビングに行っていて、経験豊富なのだが、寒いのと狭いのと、水が多いのと、延々と続く測量作業にやられて、午後遅めになってくるとすっかり弱っていった。

個人的には、夜20時ごろまでこのまま黙々と測量する気だったが、文句は言わないが、だんだんとしょんぼりしていく若者が気の毒になった。
何も知らない大学生を、辛い作業に従事させる、ブラック企業の社長のようではないか。
と、思ったので、16時ごろだったか、少し早めに作業終了とした。

その日のキャンプ予定地は、30分ほど戻った支洞の分岐だったので、二人でウキウキと戻っていくと、そこには魔人アガタがいた。
アガタ「ちょうどいいところに来た!今からみんなでこっちの支洞を測量しようぜ!」

藤井くんは、最初、信じられないようだった。ようやく逃れた労働にまた捕まったのだ。
私は「あー、そー来たかー」とがっくり。

どっちみち、やらないと測量は終わらないのだ。
支洞がけっこう長くて、入り組んでいることを知った時点で、もう腹をくくって作業したよ。
二人で観念して、能面のように黙々と、さらに3時間ほど測量を続け、私の予定どおり20時ごろまで測量することになった。


後半、魔人アガタとペアを組んでいるオカザがやって来て、
「あの~DistoXの充電が無くなっちゃったので、先にキャンプ地に戻ります~」とトンズラ宣言をして去って行った。

私「そーか、そーか、充電が無くなるってゆー手があるよなー。ふむふむー。」
藤井くん「えっ?何か言いました?」
私「いや、何も。独り言...。」

測量したいけど、サボりたい。いつもそこがせめぎ合いである。

まぁ、そのあと30分くらいで私たちも作業完了し、キャンプ地に戻るとオカザが鍋を作ってくれていましたよ。
わーい、わーい。やったぜー。

鍋のダシ:ダシダ、グリーンカレーラーメンのスープ
鍋の具:はくさい、えのき、エリンギ、ソーセージ、いか、がんも、つくね、他
〆の具:グリーンカレーラーメン



洞窟では食べるのだけが楽しみだ

地面が不安定なので、常に鍋を握っていないと倒れてしまうのだ

食べた後は寝る。
finetrakのポリゴンネストはちょっと濡れていても暖かい。
ダウンの寝袋はほとんど使わなくなってしまった。(宣伝?)

21時ごろから鍋を食べ、寝る準備をして、全員就寝は24時過ぎ。
てんご穴は寒いと思い込んでいたが、キャンプ地は乾燥していたので快適で、翌朝は寝坊するという失態。


7/15(月・祝)      
9:10 起床
「わー、寝すぎ」
といいつつ、昨夜の鍋に残りのラーメンやドライライスを入れて朝食に。

のんびり食事して、片付けて、活動スタートは11:00ごろになった。
藤井くん「これって、洞内泊した意味あったんですかね...?」

いいこと言うね!若者よ!

でもね、この洞窟は、一回出ると再び入るのが嫌になるという魔法の洞窟なのだよ。
出た後、1~2か月インターバルを置かないと、トラウマが払拭されないのだよ。

だから、洞内泊する意味はあるんだよ!


前日に全員で取り掛かった支洞の測量が、まだ残っていたので、この日も続きの作業。
トレンチが網の目のようになって、落盤も絡んでいて、ホールの形状を把握するのが非常に難しい支洞だが、2チームで手分けして何とか支洞の測量はほぼ終わった。
洞窟でSNSやってるのではなく、ペーパーレス測量の様子。

今回導入した小判。分岐点など課題のあるポイントに目印として置く。



しかし、ループがたくさんあって、測量線が重なり合うので、やりながら混乱してきた。
いったい誰が製図するのだろうか?
こりゃ、大変だなー。
でもやりがいがあるなー。
誰がやるのかなー。
と思ったけど、怖くて聞けなかったね。


さて、藤井くんは、最近、洞窟写真にはまっているらしくて、ずーっと「写真撮りたい」と言っていたので、最後1時間くらいは、写真を撮りなよ!ってことになった。

そう決まったとたん、藤井くんはイキイキとし始めて、サクサクとポイントを取り、15:30ごろに予定の作業を終えて、あとは一人でカメラを持ってうろうろしていた。
頑張って重いカメラ機材を持ってきたので、良い写真が撮れていると良いね!

この日、18:30に地主さんに入り口のカギを返す約束になっていたので、17:00撤収の予定。
私とアガタさんオカザは、未探検の狭いルートを確認した後、適当なところで切り上げて撤収を開始した。

最後、写真を撮っていた藤井くんと私が、洞口を出たのが18:00。
下山は5分~10分なので、ぱぱっと車に荷物を積み込んで、地主さんのお宅へと挨拶に伺った。


エピローグ      
入洞から別行動だった立命の二人は、私たちの車にメモを残していた。
15日は学校の授業があるとかで、14日の夕方に先に帰って行ったのだ。

貸していたペーパーレス測量の機材返却の旨と、あがた新洞の竪穴部分のロープの撤収に失敗したというメッセージだった。
次回、自分たちが来て、撤収します。と書かれていた。

ロープの撤収に失敗したというが、立命の二人は経験豊富で、安心できる。
岡大の藤井くんも去年の年末に熊石洞で会ったときよりも、ずいぶんと頼もしくなっていた。

自分たちで頑張って活動しているのもあるだろうし、普段一緒に活動する先輩がしっかりしているのだろうなぁ。
知らないところで、若いケイバーがちゃんと育っているのを見て、ほっこりしたオバハンだった。


結局は、測量の辛さと、迷路状の支洞の測量作業に阻止されて、あがたさんの目標1000mには届かなかった。
しかし、おかげさまでけっこう作業が進んで、前途が明るく見えてきたぞ。


以上。