2019年10月2日水曜日

【活動・測量】第5回かんむぎプロジェクト てんご穴測量(2019/9/23)

活動内容:測量

入洞洞窟:てんご穴
場所:岐阜県山県市
日程:2019/9/23(月・秋分の日)
参加者:吉本、おかざ、近野
協力:洞口地主様、地元自治会長様
使用車両:吉本カー、おかざカー、近野カー
会計:なし
宿泊:なし
グルメ:なし
電波:円原の伏流水の手前で不通になる。美山支所付近で連絡しておくほうが良い。
記録:近野

果てるとも終わらない測量の日々。
とうとうプロジェクトリーダーの縣さんが脱落した『第5回かんむぎプロジェクト』。
測量隊3名が、とにかく1㎜でも測量を進めようと集まった。


①支洞のループを追加測量
②支洞のスケッチ見直し
③支洞 前回の測量残しの処理
④本洞の測量続き


午前8時 カギを借りに行く
午前10時ごろ 入洞(雨がひどく、しばらく入山を渋ったため)
午後18時 出洞
午後18時半 カギを返却(蛭のさされた痕は、たばこの葉をつけると効くと聞く)

出洞後は、製図の方針についてと、次回の日程を話し合った後、解散。
・UIS記号と整合していないTopoDroidの記号の処理⇒凡例を作る
・イラレ/InkScapeでのデータの作り方のクセの違い:レイヤー作る?線の色?
・図面が複雑で作業分担が困難。スケッチした人が製図を進める。
・どこかのタイミングで、集まって作業し、悩んだところを共有/解決して進めたほうがいい

蛭多数

第5回までの進捗をおかざがまとめてくれました
もう図面あるのに何で測量してるの?という素朴な質問への回答はこちら
第4回かんむぎプロジェクト てんご穴測量(2019/7/14-15)

簡素な報告にて失礼いたします。
近野

2019年9月10日火曜日

【川トレ・訓練】付知川(2019.9.1)

活動内容:訓練
入洞洞窟:なし
場所:岐阜県中津川市付知川下流
日程:9/1(日)
参加者:縣、吉田、近野、吉本、石井、岡
使用車両:縣カー・近野カー・吉本カー・岡カー
会計:なし
グルメ:ますき(恵那)
記録:岡

洞窟活動に川はつきものである。石灰洞は水流で削られて形成されるので、洞窟内部に水流があることも多い。最近はパックラフトを使って洞窟を探しに行ったり、川や湖から洞窟にアプローチすることもある。インドネシアの洞窟では、急流に遮られて先に進めなかった苦い経験もある。

一概には比べられないけれど、天候の影響を受けやすく変化が大きい分、川での活動の方が洞窟活動よりも危険が大きい気がする。一昨年熊本で、九大探検部の一回生が洞窟から出た後、車に戻る途中の川で流されて亡くなったという事故もまだ記憶に新しい。

洞窟探検をやっていて同じような気持ちの人も多いのか、付知川でトレーニングしようという縣さんの発案にたくさんのメンバーが集った。訓練メニューは以下。

下流の公園に車を2台置いて、2台乗り合わせで上流へ向かう。まずは高山大橋(旧)下の河原にてトレーニング開始!

①「ギアをつけたまま対岸まで泳いで渡る」

流されつつ泳ぐ
元・水泳部主将の縣さんに続いて一人ずつ対岸へ渡る。やや上流の流れのゆるい浅いところを渡渉し、足がつかなくなったら流れを横切って泳ぐ。

川幅は15メートルくらいだが、先日の雨の影響で増水していて流れは速い。しかも腰にハーネスやギアをつけているので下半身が水底に引っ張られる感じ。顔を上げて必死に腕を動かすが、対岸へ近づく前に下流へどんどん押し流される。そこへ縣さんが投げてくれたスローロープを掴み、流されながら対岸へ到着。

②「流される人をスローロープで助ける」

ロープは20m位あるのに半ばまでしか届かぬ
対岸に着いたら、流されている人に向かってスローロープを投げる練習。
対象より下流かつ手が届くところに投げよ、という指示であったが、相手はどんどん流れていくので、狙ったポイントにうまく着水しない。対象がない時は落ち着いて投げられても、焦りでコントロールが狂う。
順番にこちら側に着岸して、みんなしてスローロープを投げ始めたものの、みんな慣れていないので、互いのロープがクロスしたり、手が届かない上流に飛んでいったりと大騒ぎである。
ロープのバッグヘの入れ方、投げる時のバッグの振り方や角度、焦ってもロープの端を離さないこと等、実際にやってみて色々とわかることが多かった。

③「流れを利用して泳ぐ」

全員渡ったところで、今度は反転流を利用して泳いで戻る練習。二番手の近野さんは反転流に入る前に流されてしまい、下流の大岩の上に上陸。次にチャレンジした吉本さんも同じく流されてしまった。その上、近野さんが投げたロープを掴み切れず、百メートルくらい下流まで流されていった(ちゃんと着岸して歩いて帰ってきた)。その後の私も近野さんと同じく流されて岩に上陸。石井さんと吉田さんはうまく反転流に入って、後半の浅瀬まで泳ぎ切った。

④「スクラムを組んで渡渉する」

近野さんと私は流れの真ん中に残されたので、浅瀬を歩いてきた吉田さんを先頭に、スクラムを組んで渡渉の練習をする。吉田さんが力づくで引っ張っていくので練習にならないよ~とぼやく真ん中の近野さん。最後尾の私は、近野さんを押しているような、支えてもらっているような感じで慎重に歩いていたが、意外と安定感(安心感?)があり無事に上陸した。

みんな思い思いにロープ投げや泳ぎの練習をし、パックラフトへの荷物の積み方も教えてもらってから、いよいよパックラフトにのって高山大橋を後にした。

付知川は増水気味で、1~2級くらいの瀬がいくつか連続していた。パックラフトは安定していて素人でもほとんど沈することがないので、全員無事、次の練習ポイントであるさるとびの滝の手前で岸にあがった。ここはさすがにパックラフトでもひっくり返されそうな激流だ。滝の対岸にはさるとび荘という和食料理店があって、崖上の駐車場から滝を眺めている人たちがたくさんいた。

⑤「新兵器の威力を試す」

ここで、流れを遡るために縣さんが開発した手製の新兵器が登場。パドルのパーツにアイスクライミング用のアックスを合体させたもの。これを両手に持って、カマキリのように壁をへつって激流を遡る作戦である。

さっそく、少し下流から確保を取りながら壁をへつる縣さん。花崗岩なので石灰岩とは違うのもあるが、水流で磨かれた岩の表面でアックスの先端をひっかける穴や溝を探すのが大変そうだ。片方のアックスでポイントを探している間、もう片方の手だけで水流に逆らって身体を引き付けていなければならない。
後で私も少しだけやらせてもらったが、川の流れは一定でなく、「おお、行けるぞ」と思ったら次の瞬間に大きな流れが被さってきて、岩から剥がされないよう、横向きの懸垂状態で耐えなければならない。もし確保ロープがなければ、先端が岩から外れた瞬間に下流に押し流されると思うと、片手を岩からはずす勇気が出なさそうだ。
縣さんは、さらに水流の強い滝近くでも練習していたが、途中でひっかけるところが全然ないつるつるの岩にぶちあたってしまい断念していた。

⑥「ロープを使って流れを渡る」

昼休憩後はロープを使って流れを渡る練習(吉田さんはお昼寝タイム)。まずは縣さんがロープの先端を持って渡る。ロープ繰り出し役の私はうっかりロープを出しすぎて、流れの抵抗が大きくなってしまい、着岸しかけの縣さんが後ろにひっぱられてしまった。出せばいいってもんじゃない。
みんなが渡るのを岸で確保している時は、流れの強いポイントでかなりの力で引っ張られるので油断ができなかった。ひきずられて自分も一緒に川に落ちる前に素早くロープを離す練習も必要かもしれない。

相手を確保する時も、自分が確保してもらう時にも、無理に流れに逆らおうとすると逆流の力が強くかかって負担が大きくなり、無駄な力を使う。もちろん、泳力やロープワークや装備の扱いも大切だが、流れの強弱をうまく利用して、しかし押し流されない塩梅を探るのが難しいのであると発見。

トレーニング後は、穏やかな下流をパックラフトで下り、支流の沢を登って、途中で見つけた道路に上がり、収穫真っ盛りの栗農園の中を歩いて駐車場に帰ってきた。暑くも寒くもなく、秋の気配がして素敵だわ~などとのんびり歩いていたが、実は本当のゴールポイントは沢のもっと上流の橋で、俊足で先に行っていた縣さんを1人、川に置き去りにしてきたなど、誰も予想していなかったのであった。。。(活動プランはちゃんと確認しましょう。)
以上

【石井さん感想】
川トレは、逆転流力の働きを利用した川渡りの練習など充実していました。
頭でルートを理解したつもりで入水しても、実際やってみると思った以上に押し流されてイメージ通りに運ばないものだったりで初心者ながら体験してみた価値はあったし、やはりトレーニングは必要なものだなと感じました。ロープワークもがんばります。

【縣さんによる川トレ補足】
フローティングロープとスタティックロープを引いての渡泳比較。
フローティングロープは後ろに引っ張れるが沈みはしない。スタティックロープは下に引っ張れ沈む。気を抜くと水中に引きずり込まれる感じで恐怖。強い流れがあって10m以上の距離がある場合は心してかかるべし。

川トレレポート動画

2019年8月26日月曜日

【夏合宿:ファン&岩盤洞口登攀アタック&探検】帝釈峡・広島編 2019/8/14


活動内容:帝釈峡川下り探索
/岩盤洞口登攀アタック(あがた)&探検
/天川洞ファンケイビング(おか・いしい・岡坂)
入洞洞窟:天川洞・某岩盤上部洞窟
場所:広島県神石高原町
日程:8/14(水)
参加者:あがた・おか・いしい・岡坂さん(立命OB
協力:クライマー柳瀬さま&めぐさま・ながの村村長さま
使用車両:縣カー・いしいカー
会計:なし
グルメ:昨夜の火鍋しゃぶしゃぶのスープ
電波:圏外。ところにより1本通じる?(docomo
記録:いしい
備考;*台風10号はすぐそこまで近づいていた。
 翌日15日までの活動予定が、安全確保のためこの日が合宿最終日に変更となる。
*岡坂さん,最近ご結婚されたとの事。朝の集合場所にて、縣さんより北斗の拳モデル「我が生涯に一片の悔い無し」と施された焼酎を贈呈される。おめでたい!

JETと交流のあるクライマー柳瀬さん&めぐさんペアとの共催企画。
以前の活動中にみつけたという岩壁上部に開口している穴へ登攀アタックし、内部を探索するのがメイン目的でした。縣カー&柳瀬カーを下流にデポ。


アプローチは急斜面の山林を標高差150mほどくだり、帝釈川のほとりからパックラフト5隻で出発。
わたしは岡さん号にタンデムにて乗り込む。







まるで中国の秘境の様な中国行ったことないですけど高さ40mくらいはある見事な美しい石灰岩壁に挟まれた川をゆったりくだっていきました。

樹木の緑も鮮やかで夢のような景色でした。

しかし途中途中で、浅瀬ゾーンになりパックラフトを担ぎ歩かないといけなくなりまして、
加えて虻ブヨの大群がしつこくつきまとってきたりで、その夢も束の間なのでありました。


しばらく行くと、右岸岩壁の上部に1つ目のカッコいい立派な穴が見えてきました。
「これは大物なんじゃないか」とワクワク期待するも、縣さんが登攀し内部を確認したところ奥行きは無かったとのことでした。


天川洞ファンケイビング

クライマーズ&縣さんが人口登攀しているあいだ、新人のわたしは見ているだけですることがないので、時間を有効活用するために既存洞に寄り道からの合流する事になっていました。

数日前サディスティック隊長との異名をとるアガタ隊長より
「やる気あるなら山狩り(新洞探し)しててもよいけど」と、素敵なプランもご提案いただいておりました。
それにもよらず、ついうっかり「真夏の山狩りは自信ないので、洞窟寄り道がいいです」とか、ポロリとありのままのわたしがこぼれてしまった経緯があったのであります。
JET隊員らしかぬ生ぬるい発言だったと、実はちょっとだけですが反省しております。

これに対し「じゃぁ、自分で企画して行ってみいや」と放られまして。

あちゃー。さっそく見捨てられちゃったかも?と少々心配になりつつも。

知り合いケイバー達に測量図をもってないかと尋ねて入手し、
町の行政窓口に問い合わせ、洞口までのアプローチ方法を調べ・・・地図とにらめっこし・・・っていうかそもそも洞口が見つけれる気がしないかも?とかしてたわけですが。

当日は、女神様さながら涼しい御顔をされた岡先輩のお導きにより、川より奥まったところにちんまりと開口するこの天川洞へと、さらりと辿り着くことが出来たのでありました。

エントランスは吐出型で、入口から数mは低い水流を這って進みます。
風化した鍾乳石群のあるホールに出てメアンダートレンチの間を行きますが、ルートを探してたらこのメアンダートレンチの高い岩壁の上にきてしまい、登ったはいいがおりるのが…ちょっとコワいいつもの窮地パターンに。
(岡坂さんに足の置き場を誘導してもらいつつ、そそくさと降りる私)

このメアンダートレンチを過ぎ水流を通り過ぎると10mくらいの崖になっていて、下層へと降りると、また水流があり、匍匐前進レベルの高さの通路で他の部屋に連絡しています。

岡坂さん「洞窟久しぶりなんで、感覚忘れてました。寒いっ!!」

岩盤上部洞窟探検


天川洞から引き上げ、クライマーズ&縣チームに合流。
縣さんが対岸の岩壁に開口する穴へ人口登攀しロープをセット中。
高さは川面から30mくらいだったでしょうか。
準備できた人から登ってきて!」と声が掛かり、特になにもせず見学していたわたしから順次ロープを昇降していきました。

登った先は、ジブリ的な世界感!なんて素敵物件。
メイン洞口の真上にもう一つ穴が天窓のようにひらき、外の光が差し込んだちょっとした広場のようになっていました。地面には小さな樹や植物が生え緑がありました。

岡坂さんは以前、この付近を調査活動時にこの洞口が気になっていたと事ので、縣さんから”一番手で進む権利”を与えられていました。

広場の左側の穴から狭い通路を匍匐前進で進むと、鍾乳石が沢山ある見事な通路空間に出ます。足下の穴から下層にも行くことが出来ました。たぶん3層?の洞窟かなと。

岡さん&岡坂さんは上層部へ探検に行かれました。
高低差があって、おりるのが大変だから登ってこなくていいよ、と言われひとしきり2次生成物たちを満喫した後に入口広場へ戻りました。
柳瀬さん「もう出ます!充分満足しました!」となって先に出洞されました。

縣さんに、広場にある高さ8mくらい(?)の位置にみえている穴へいくので、入口のロープと下降器(柳瀬さんに貸していた)を回収してきてと言われました。

「死んでも離すなよ!」と言われ、自身初体験のビレイヤーを任されることに。
(下降器使用)
その上部の穴は、奥行きは無かったとのことですが、いやしかしアタックする命がけの姿は後輩から見てカッコよかったです。

岡さん&岡坂さんが探検していた上層部は「結構いいところまで行ったよね」らしいですが通り抜けは出来なかったとのことでした。
二人ともツナギが土でまっくろでしたので、狭いところをだいぶ攻めたようです。

さて出洞撤収後、外はすでに雨が降り始めていました。
河原に柳瀬さんのデジカメが忘れ去られていました。
しだいに雨足が強くなり流れの勢いもついてきた元気な川を、パックラフトでさらに下流までくだりました。

先輩たちより出遅れてしまい誰もいない景色の中、ひとりパックラフトを漕いで(流されて)なんだか現実離れしたこの状況に、この世にいるのではないかのような不思議な感覚がしてきました。

岡さんは「どうせ浅瀬で担ぐことになるから」ということで、私にパックラフトを託し一人でずんずん歩いて戻っていました。
途中、岸を歩けないところもあったみたいで、たまに前の方に岡さんのうしろ姿がみえるのですが、この雨の中、胸の辺りまで川に浸かって突き進んでいました。早い。追いつきませんでした。

車停めまで引き返すと、柳瀬さん達が我々を待っていました。
カメラをあの河原まで取りに戻ろうか本気で考えていたご様子。
お二人の情報によると、すでに新幹線は台風の影響で運航を停止しているとの事。

ヤバい。瀬戸大橋が封鎖してしまう!
わたしは慌てて着替えもせず、ウエットスーツのまま退散したのでした。
 (しまなみ海道が時速50キロ制限で通行可能だったので無事帰還)

2019年8月22日木曜日

【夏合宿:島木川&成羽川川下り探索】岡山編(2019/8/13)


活動内容:島木川流域石灰岩帯川下り調査/成羽川川下り探索
入洞洞窟:島木川沿い岩壁でみつかった無名洞窟。 棲龍洞すこしだけ見学
場所:岡山県高梁市 
日程:2019/8/13(火)
参加者:あがた・おか・いしい
使用車両:あがたカー・いしいカー
会計:なし
グルメ:ちらし寿司&巻き寿司、イカの惣菜、しゃぶしゃぶ火鍋
電波:羽山渓休憩所は3Gまたは4Gで電波1本立つ程度。島木川は未確認。
記録:いしい

━AM1000 成羽美術館へ集合。
台風が近づいているとは思えない、のどかな晴天。

前日の土佐での活動を経て脱藩中の縣&おかペアより「30分ほど遅れます」と連絡が入る。
のんびり装備の整頓などして待ち、しばらくして縣カー無事到着。


【活動① 島木川下り-両岸の石灰岩盤帯調査(新洞探索)】

県道の遥か眼下を流れる川へ降りる為、縣さんがロープをセッティングしてくれている間、岡さんと下流地点まで縣カーをデポしに行きました。


「戻ってくるときに、島木川の上流の石灰岩帯がどこまで続いているのかみてきて」とのお達しだったので岡さんを助手席に、ゆっくり速度で運転。
窓から岩場の状況をみてもらう。
森林深く渓谷の岩肌を確認しずらい・・が概ね先程のロープ設置場所から目が届く範囲で石灰岩帯は終わって(途切れて)いるようでした。

当初パックラフトで川を下る予定でしたが、橋の下をのぞき込む岡さんの見立で「水量が少ない。泳いだ方が早いよ。パックラフトが邪魔になると思う」ということに。

さて川の水は、あまり綺麗とはいいがたく、岩場をトラバースするのは苔で滑りそうで難しそうだったので諦めて入水。
泳ぎました。
足のつかない深いところもあり。

基本的に泳ぎは苦手じゃないのです。
しかしハーネスを付けてリュックを背負った状態でしたので、
ことのほかうまく泳げなくて。。。だんだんと顔まで沈没し。。。
ちょっとしんどくなり始めた折に、うまい具合に右岸に木の枝が。
先に上陸してこの様子をみていた縣さんに「木につかまれ!」といわれてとっさにつかんだわけです。


中盤から気付いたんですが、STの防水リュックって荷物満載してても
すごく浮くんですね。
(これはJETだと今更あたりまえだと思いますが、筆者は初心者です)

身体の前でリュックを押しながら、ビート板的に使用する方法をおしえてもらって。なんかこの感じ小学生以来で懐かしいなぁと思いました。

さて、この渓谷の岩壁にぽつぽつと洞口らしきものがみられるようになり、手分けして、奥行きがどうなってるか確認しにいきました。

穴だけ立派で奥行きの無いもの、
高いところにあって一か八かでやっぱり登れないもの、
これといってアタリがなくて探しまわって
縣さんに「ね!新洞探したのしいでしょ!」ポジティブなお言葉をかけていただいたりですね…

そんなこんなしてましたら
岡選手が総延長30mくらいのちょろちょろと水の流れ出る洞窟を発見しました。

足掛かりのある登りやすい2.5mくらいの高さにある洞口(水の少ない滝みたい)を登ると、上方向へと奥に続いているようでした。
入口左側の通路は、外の光が届くテラスのようになっていました。

縣さん「この水は何処から流れてきているんだろう?」と出所を探ってました。
距離は洞口からそれほどないですが、水はどうも最奥の壁からしみ出ている様子。

壁を塞ぐ詰まった枝などを取り除いたら外の光がみえたらしく
どうやら外にある滝の途中部分へ貫通していることがわかり、その滝の水が洞窟内側へ伝って流れ込んでいる、ということでした。(貫通型洞窟)

めぼしい洞窟はここくらいで、
時刻は14時を回っていたので車を停めた県道まで、傾斜きつい林を虻ブヨにまとわりつかれながら登って戻りました。

そのあと、ひんやり涼しい冷気が目視できるほど洞口に漂う「棲龍洞」へ。

夏はやっぱり洞窟ですね
虫もおらず天国です。

この洞窟は県道300号線上に自然に生かしたトンネルの一部となっていました。
ドライブがてら、ちょっと洞窟にでも入りたい気分になった人におすすめです。
(照明は無いのでライトは必須)
また利用します。

短い洞窟なのかと思って、観光名所なのに車の鍵かけてこなかったですけど以外と奥行きがありました。(100m+並行する迷路状の支道。ネット情報。)

モモジロコウモリの子供がぶら下がっていて、ちいさくてなんとも愛らしい。
天井は匍匐前進レベルへと低くなりつつもっと奥まではいれそうでしたが、
岡さん「(コウモリが)子育て中だしもう帰ろうか」となり戻りました。

━昼食後、車で移動。
途中にある観光名所の「夫婦岩」に立ち寄りました。
縣さんは眺望良好なポイントから、遠くの山肌にのぞく地質をチェックしていました。

こういう観察眼が、次の探検へと繋がっていくんだろうな。

【活動② 成羽川川下り探索】

下流の沈下橋に、いしいカーをデポ。
上流のダム付近からパックラフトにて川下り。
水量が少なく浅瀬になってはパックラフトを担ぎ歩き、そしてまた水位があるところにきては漕ぎ出すの繰り返し。
たぶん、全行程の半分くらいは徒歩だった気がしてます。

中盤の大河では、岸の岩壁に小さいながらもいくつか水中洞窟がありました。
パックラフトに乗ったまま進入することができる洞窟もあり、
内部は水平天井やカレンが見られました。

ちょうど洞窟になっているところの真上、なんだか声がするな~と思って見上げましたら、クライミングを楽しまれている方々がいました。

縣さんが気さくに話しかけられて、しばしイイ感じに交流されていました。
クライマーの方々は、我々が乗っているパックラフトに興味を示されたようです。

最後はみんなに手を振って送り出してくださって、なんだかほっこりした気持ちになりました。

━活動終了後
スーパーで鍋の具材など仕入れて広島神石高原町へ移動。
(土砂災害の通行止め箇所が2か所くらいあって迂回したり・・時間がかかりました)

今宵のキャンプ地着。
岡さんプロデュースのしゃぶしゃぶ火鍋を囲みました。
8/13この日はぺルセウス座流星群が見られる日でしたが、原っぱで寝落ちしました。


【夏合宿:新洞探査】高知編(2019/8/12)

活動内容:新洞探査
入洞洞窟:なし
場所:高知県物部川流域
日程:2019/8/12
参加者:あがた、おか
使用車両:あがたカー
宿泊:車中
記録:おかざ

お盆休み合宿の手始めに、高知の新洞探査に行った。
といっても、初日の参加者は縣氏とおかだけなのであった。
JETでは、2015年の夏合宿も四国に新洞探査に来たのだが、かんばしい成果がなくて、四国カルストへのあきらめ感があったせいかもしれない。

吹田SAで夜中に乗り合わせる予定が早く着きすぎ、うたたねしていたら寝坊して、縣氏に待ちぼうけを食らわしたあげく、目が覚めたときにはもう置いていかれており、焦って連絡し、なんとか戻ってきてもらって宝塚で乗り合わせた。深い反省の意を表して、淡路島から現地まで深夜の運転手となる。徳島で高速を降りてからの下道がだらだらと長い。なにしろ徳島を横断して高知の東端に行くのである。

朝7時半ごろ別府峡(べふきょう)に到着。前回もここで泊まったなと記憶が蘇る。橋詰に間抜けな顔をした熊の立像があり、今回も気になって、その由来をググったがわからなかった。

雨が降っていたので仮眠をとり、雨が上がった所で石灰のエリアを見に行く。
水が流れてきている沢の横に車を停めて登りはじめる。途中、右岸の壁に立派な穴が開いていたが、残念なことに続いていなかった。
上流は滝になっていて、両側は崖なので高巻くこともできず、諦めて迂回ルートから尾根の方へ登る。
地図上に載っている岩盤の基部に洞窟がないか確認したいのだが、ざれざれの急斜面で全然岩盤に近づけない。四国の石灰はもろくて、支えになりそうな岩がなく、うっかり岩を掴むと辞書サイズの岩がすぽっと外れて落ちそうになったり、岩が上から雪崩れて来て手を潰しそうになる。そういえば、2015年に仲間が愛犬と一緒に斜面を転げ落ちたのも四国であった(無事)。

岩盤下をたどって行く予定だったが、このままでは時間がなくなりそう。岩盤上の探査をして東に向かう縣氏と無線で相談し、私はルートを変えて、さっき下から見た滝の上に出ることにして、尾根を超え反対の谷を降りていった。
ところが、30メートル位下に谷川が流れているのは見えるのだが、自分がいるところより下は崖になっていて、フリーで降りるのは怖そうだ。岩がこんなにもろくなければ、チャレンジしていたかもしれないが…。沢の下流にはいくつも滝があるらしく、足元の岩が落ちて、滝の段差を落ちていく音が聞こえる。谷に反響するその音にビビって踵を返し下山。ちょっとでも入れる洞窟があれば、もう少しテンションも上がるのだが。

結局、岩盤上の石灰も途中で途切れていたらしく、今回もまた成果はなかった。四国カルストはただでさえ険しい上に、こんなぐずぐずの岩場に洞窟がどうやってできるのか想像が難しいのであった。それでも、ある時はあるんだよな~と帰りの車中で話しながら、阿波おどり初日で盛り上がる徳島市に寄り道し、次のステージ岡山へと向かったのであった。

2019年8月16日金曜日

【活動・横穴訓練】古戸の風穴(2019/8/4)

活動内容:横穴訓練 古戸の風穴
入洞洞窟:古戸の風穴
場所:愛知県北設楽郡東栄町
日程:2019/8/4(日)
参加者:久保、近野
協力:洞口地主様
使用車両:近野カー
会計:なし
グルメ:なし
電波:洞口前の舗装道路上は、電波1本分通じる(docomo)。場所によって通話・LINEも可。
記録:近野

プロローグ           
久保さんは今年入隊した新人だ。
小柄でおとなしい大学生なのだが、見た目とはアンバランスな、洞窟探検への壮大な夢を抱いて入隊してきた。
彼女の話をかなり要約すると、早くS.R.T.技術を習得し、できるだけ早くワクワクの探検をやりたいようだ。
J.E.Tの探検活動では、ほとんどの場合、竪穴技術を要するので、S.R.T.技術を学ぶのは必須になってくる。

最近は、ケイビング未経験でありながら、このように具体的なイメージを持って入隊してくる人がチラホラいる。
メディアでケイビングがとりあげられたり、ネット上でケイビング情報が増えてきているせいだろうと思う。

私が始めたころ(ちょっと前=20年くらい前)は、ケイビング情報(特に日本国内のもの)は非常に乏しく、洞窟探検とはどんなものかなんて確固としたビジョンもなく、やりながら徐々に形になっていく感じだった。

当初は、探検かファンケイビングか、という区別も曖昧だった気がする。
私は、いつの間にか探検志向になったが、探検だけがケイビングって訳ではない。
ファンケイビングでも十分、洞窟の良さや危なさは経験できる。

時代によって、ケイビング事情は変わっても、基本的なノウハウは変わらないものだから、私の考えは正しいはず。
久保さんは、洞窟に行った経験があまりないそうなので、S.R.T.もいいけど、まずは横穴での経験も積みなさい!
と、横穴訓練を実施することになった。

古戸の読み方はフット      
朝7時 刈谷駅にて久保さんピックアップ。
久保さんに会ったのは、今年の5月が初めてで、すでに3カ月が経過しており、どんな人だったかうろ覚え。
刈谷駅から古戸の風穴までは、約2時間のドライブなので、お互いがどんな人か知り合う、ちょうど良い機会だった。
車内で話した限りでは、なかなか良いお嬢さんのようだ。ちょっと天然っぽいのも愛嬌と言える。

朝9時 古戸の風穴 洞口の地主さん宅。
地主さんに入り口のカギをお借りする手はずとなっていたので、お伺いすると、地主さん宅のお嫁さんと思われる女性が応対してくれた。無事にカギを借りて洞口へ向かう。
地図で見ると、洞口はすぐ近くなのだが、道路が一方通行なのか、Googleナビの誘導により大回りして30分ほどかかって到着。
洞口には誰もいないので、駐車したあたりで適当に着替え、前の道路をウロウロして、電波の通じるところでチームのLINEに入洞連絡。


入り口。「珍しい砂質石筍」と書かれているが、確かに砂質っぽい石灰だった。


朝10時 入洞
古戸の風穴に来るのは2回目。あまり記憶がないが、水流沿いのルートが奥へつながっていて、手前には不飽和の迷路エリアがある。どこも狭い。

二人だし、久保さんは経験が浅く、後をついてくるだけなので、早く終わるだろうと思っていた。
30分ほど迷路エリアを巡るが、なんだか面倒くさくなって、早々に水流沿いルートへ向かう。

ルートの入り口も記憶になかったけど、風の出てくる場所で入れそうな穴にトライしてみると見おぼえのある水道ルートへ。
「あー、こんな感じだった」と思いつつ、水に浸かりながら、狭い穴を匍匐前進で進む。

前回、一番記憶に残っていたのは、水流につかりながら、狭いクランクを進む場所。
今回も、同じ場所で、なぜか喜びがフツフツと湧き上がり、原因不明の高揚感で幸せな気持ちになる。
なぜだろう?
この場所には、幸せを運ぶ地縛霊でもいるのだろうか?
それとも、私がただ、寒くて狭い場所が好きな変態だから?

嬉しがりながら匍匐前進で突き進むと、トレンチ状のルートが交差する場所に出た。
ここは記憶にないので、水流と交差している一段上の小規模なトレンチに上がってみる。
結局これはあまり続いてなくて、戻り方向に曲がった後で、ループして、来た道の上から元に戻ってしまった。
久保さんも後から追いついてきたので、しばらくそのあたりをウロウロした。


水流沿いのマゾいルート


引き続き、水流を進もうとすると、ルートは完全に水没している。
こんなんだっけ?
夏だから水没しているのか?
よくわからないが、けっこう深くて向こう側のドライ空間も確認できないので、いったん引き返した。

12時 いったん出洞
奥へ行くルートが分からないので、他の洞窟へ行くか、どこか近くでS.R.T.訓練をするように計画変更しようかと考え、とりあえず浜松在住のJ.E.Tメンバー稲垣さんに電話してみる。
浜松はここから1時間くらいなので、ほかに行く場所を紹介してもらえるかも。
稲垣さんは仕事中だったが、たまたま休憩時間で、電話に出てくれた。

稲垣さんによると、
・水流沿いのルートは基本的に水没している
・手前の迷路状エリアに、奥へ続く迂回ルートがある(ちょっと広い部屋の左の壁沿いの狭い道)
・浜松の洞窟は、古戸の風穴からは距離があるので、また別の機会に行こう
とのこと。

それでは、と久保さんと私は、昼ごはんを食べて、太陽熱で温まった後、再び古戸の風穴にトライした。
どのみち、ツナギもインナーもずぶ濡れだったので、ここから別の洞窟へ行くのはあまりステキなアイデアではなかったのだ。

しかし、稲垣さんの情報【ちょっと広い部屋の左の壁沿いの狭い道】は、すごーく曖昧だ。
特に洞窟の中は、あらゆる一般名詞や形容詞が、共通のものを示さなくなる異空間。
広い?何メートル四方?
部屋?扉でもありましたか?
左?どっちから見て?
狭い?稲垣さんはわりと体格がいいよね?
道?トレンチ?クラック?ボアパッセージ?

詳細が何もわからなかったので、とにかく迷路状エリアの隙間という隙間に、手当たりしだいにチャレンジした。
久保さんと二人なので、あまり攻めすぎて出られなくなると困るが、せっかくの横穴訓練だからと思い、普通のファンケイビングなら絶対に行かないような狭いところや、どうせループしてるだろうと想像できるところも行ってみた。

そのうち、久保さんがギブアップするだろうと思ったけど、久保さんは無言でついてくる。
しかし、全部狭くて、ジワジワと濡れるルートなので、疲れる…。

午後3時 疲れたし飽きたので、「もう出る!」と久保さんを外に出す。
久保さんは名残惜しそうだ。

チームのLINEに出洞連絡をすると、縣さんが、すぐ上に古戸鍾乳洞という別の横穴(約30m)があると教えてくれたが、すでに着替えていたので、スキップ。
そんなに泥がない穴だが、狭いのでコッテリと汚れる


午後4時 再び地主さんのお宅へ。
またお嫁さんらしき方が対応してくれた。
少しお話したら、都会っぽい、シュッとした方で、印象的だった。

午後4時半 すぐ近くの橋にロープを垂らして、S.R.T.訓練。
久保さんは、バイト代を貯めてS.R.T.装備一式を買ったばかり。
前回、お試しで練習してから3カ月過ぎているので、ハーネスの付け方から、上り下り、など基本的なところから再び復習だ。

季節がら、橋の下では、ものすごい数の蚊に襲われる。
さらに、ヒルもやってくる。
このヒルが、ベージュ色の巨大なやつで、牛みたいだ。めっちゃ気持ち悪い。
小さくて黒いやつには慣れたけど、これは気持ち悪くて、鳥肌が立った。

ここでも、久保さんがギブアップするかと思ったけど、無言で練習している。
しばらくしたら、
「今日、日没って何時でしたか?」
と聞いてきた。

おい!日没までやる気かよ?!
と、思いつつ、ググってみると、日没は午後7時ごろとなっていた。
その時点で午後6時だったので、” あと1時間、がんばりましょう ”ということになった。

写真には写っていないが蚊に襲われている

登り、降り、チェンジオーバー、ノット越え
までやって、リビレイ通過をやりたかったけど、橋の欄干からだとうまくリビレイが作れない。
変なセッティングをして、落ちたりするとイヤなので、諦めた。

午後7時 撤収
ロープ回収して、帰る。
久保さんを、刈谷駅へドロップする。

エピローグ           
古戸の風穴の入り口付近で、5時間近く彷徨ったあげく、全身を蚊に刺されたもの同士、帰りのほうが話が弾んだ。
久保さんは東京在住なので、遠方のJ.E.Tの活動にこだわらず、機会があればどしどしチャレンジして、経験を積んだらいいよ、という話をしたつもり。
前回のカンムギに続いて、若くて意欲のあるケイバーとお近づきになり、大変勉強になりました。
しかし、古戸の風穴は遠い。

午後11時ごろ 事務所に寄ると、まっちゃんとゆかりんがいたので、奥まで行けなった話をした。
すると、水没していた場所に、もう一つルートがあって、そこはいつも通れるらしい。

水流沿いに分岐ある記憶が無かったので、他のルートを想像しなかった凡ミス。
稲垣さんの「そこはいつも水没」情報は、たぶん古い話なのだろう。

久保さんに申し訳ない気がするが、横穴訓練だから、別に奥に行く必要なかったのさ、と自己肯定。

2019年7月23日火曜日

【活動・測量/ルート接続確認】第4回かんむぎプロジェクト てんご穴測量(2019/7/14-15)

活動内容:測量、2洞の接続調査
入洞洞窟:てんご穴、あがた新洞
場所:岐阜県山県市
日程:2019/7/14(日)-15(月・海の日)
参加者:あがた、おかざ、近野、やまちゃん/14のみ(立命探検部)、カツヲ/14のみ(立命探検部)、藤井くん(岡大CC)
協力:洞口地主様、地元自治会長様
使用車両:あがたカー、おかざカー、近野カー、カツヲカー、藤井カー
会計:おかざ
宿泊:てんごの穴 内
グルメ:ダシダ鍋、グリーンカレーラーメン、おじや
電波:円原の伏流水の手前で不通になる。美山支所付近で連絡しておくほうが良い。
記録:近野


プロローグ      
1972年の調査書(岐阜大学教育学部研究報告 第五巻1号)に記載がある「てんご穴」。
当時、岐阜県最長(1,515m)とされていたが、その後いくつも大きな洞窟が見つかり、今となってはミドル級の洞窟である。

報告書に記載のある、迷路状のルートやジプサム、熊の骨格などは興味深く、一度は行ってみたい洞窟だった。
しかし、JETのメインフィールドである岐阜県山県市にありながら、幾度もの交渉にも関わらず、地権者からの許可を得られず、JET発足以来ずっと謎の洞窟とされてきた。

副隊長のあがたさんが、地道に周辺エリアでの人脈を構築した結果、2019年になってようやく入洞許可を得ることができた。
入洞にあたって、地元の方と、洞内の再測量をお約束したので、再測量プロジェクトを「かんむぎプロジェクト・てんご穴測量」として定期的に実施している。

今回は、「第4回かんむぎプロジェクト」
プロジェクトリーダーのあがたさんは生まれつき極度なせっかちのため、測量が大嫌いなので、今回は洞内泊をして一気に距離を稼ぎ、早くプロジェクトを終わらせよう!という趣旨だ。

「めざせ1000m!byあがた」の掛け声のもとに集まったのは、測量好きなJETメンバーと3名の若者たち。しかし、まだ500mにも達していないのだから、私は懐疑的だった。


7/14(日)      
8:00 山県市役所 美山支所 に集合
あがたさんは、地主さんのお宅にご挨拶と、洞口のカギを借りに行く。
カツヲカーは前に見たときより凹凸が増えている。

ここから洞口へは車で移動。JETの三人は近野カーに同乗し、全3台で洞口へ向かう。
支所を出てすぐに、入山連絡(JETチームLINE)。


9:15 入山
梅雨日和で、雨模様のジメジメした日。
暖かくなってきたので、蛭にとっては最高のシーズンではないか。
絶対いる、きっと来る、きっと来る。
そう言って、みんな蛭におびえながら山を歩く。

この日の作業割り振りは以下のとおり。

立命の二人(山ちゃん、カツヲ):てんご穴の洞口から50m地点に発見された「あがた新洞」の測量。
あがた:二人を「あがた新洞」へ案内し、てんご穴との接続確認のあと、てんご穴の測量(支洞班)。
おかざ:てんご穴の測量(支洞班)
藤井くん、近野:「あがた新洞」とてんごの穴の接続確認のあと、てんご穴の測量(本洞班)


9:30 入洞(てんご穴)
※ここ以降は、てんご穴での活動のみ記載。
「あがた新洞」は、てんご穴と接続していると考えられており、接続地点と予測されているのは、てんご穴内のピット。
事前のストーリーでは、9:45ごろからてんご穴のピットから、煙幕を焚き、「あがた新洞」で煙を確認する。となっていた。

しかし、この日、てんご穴のピットを登ってみると、空気の流れは 上⇒下 だった。
「あがた新洞」のほうが上方にあるので、煙が上に流れる可能性はなく、接続の確認は困難に思えた。

予定の9:45になっても、私は煙幕を焚く気が無かったが、藤井くんが「一応やりましょう」と言うので、彼の若い真面目さに負けて、ピットに登り、しぶしぶ煙幕を焚く。
煙幕はすごい勢いで煙を出して、下へ下へと煙は流れ、あっと言う間に狭いピットに真っ白な煙が充満する。

煙に巻かれて息苦しく、逃げたいが、視界が煙で遮られ、1m先しか見えず、ピットから降りるのはけっこう危なかった。私はケイビング歴が長いのと、もともとノンビリした性格なので、落ち着いて行動できたが、狭いところで煙幕を焚くのはやめたほうがいいと思った。

煙はほんの5分程度で晴れて、元通りになった。
洞窟の中はよく空気が循環していることを実感した。

後で、あがたさんに聞くと、やはり「あがた新洞」で煙は一切確認できなかったそうだ。
また、「あがた新洞」では、大きな音を出したりして、合図していたらしいが、てんご穴のピットからは何も聞こえなかった。

そもそも、煙から逃げて、すぐにピットを降り始めていたので、聞こえなかったのかも?

さて、接続確認は無事に失敗に終わったので、測量スタート。


藤井くんと二人で、前回の測量終了地点へ移動する。
前回の終了地点はP67。P67―77からスタートだ。
藤井くんは、私が知っている限りでは、日本国内でJET以外で初めてペーパーレス測量を導入した人。
ふだんからTopoDroid+DistoXで測量しているというだけあって、一緒に作業しやすかった。

しかし、ここ数週間、雨天続きなので、洞内は滴下水が多く、地面の水も多め。
そうでなくても、てんご穴はなぜかいつも寒い洞窟だ。
藤井くんは普段から頻繁にケイビングに行っていて、経験豊富なのだが、寒いのと狭いのと、水が多いのと、延々と続く測量作業にやられて、午後遅めになってくるとすっかり弱っていった。

個人的には、夜20時ごろまでこのまま黙々と測量する気だったが、文句は言わないが、だんだんとしょんぼりしていく若者が気の毒になった。
何も知らない大学生を、辛い作業に従事させる、ブラック企業の社長のようではないか。
と、思ったので、16時ごろだったか、少し早めに作業終了とした。

その日のキャンプ予定地は、30分ほど戻った支洞の分岐だったので、二人でウキウキと戻っていくと、そこには魔人アガタがいた。
アガタ「ちょうどいいところに来た!今からみんなでこっちの支洞を測量しようぜ!」

藤井くんは、最初、信じられないようだった。ようやく逃れた労働にまた捕まったのだ。
私は「あー、そー来たかー」とがっくり。

どっちみち、やらないと測量は終わらないのだ。
支洞がけっこう長くて、入り組んでいることを知った時点で、もう腹をくくって作業したよ。
二人で観念して、能面のように黙々と、さらに3時間ほど測量を続け、私の予定どおり20時ごろまで測量することになった。


後半、魔人アガタとペアを組んでいるオカザがやって来て、
「あの~DistoXの充電が無くなっちゃったので、先にキャンプ地に戻ります~」とトンズラ宣言をして去って行った。

私「そーか、そーか、充電が無くなるってゆー手があるよなー。ふむふむー。」
藤井くん「えっ?何か言いました?」
私「いや、何も。独り言...。」

測量したいけど、サボりたい。いつもそこがせめぎ合いである。

まぁ、そのあと30分くらいで私たちも作業完了し、キャンプ地に戻るとオカザが鍋を作ってくれていましたよ。
わーい、わーい。やったぜー。

鍋のダシ:ダシダ、グリーンカレーラーメンのスープ
鍋の具:はくさい、えのき、エリンギ、ソーセージ、いか、がんも、つくね、他
〆の具:グリーンカレーラーメン



洞窟では食べるのだけが楽しみだ

地面が不安定なので、常に鍋を握っていないと倒れてしまうのだ

食べた後は寝る。
finetrakのポリゴンネストはちょっと濡れていても暖かい。
ダウンの寝袋はほとんど使わなくなってしまった。(宣伝?)

21時ごろから鍋を食べ、寝る準備をして、全員就寝は24時過ぎ。
てんご穴は寒いと思い込んでいたが、キャンプ地は乾燥していたので快適で、翌朝は寝坊するという失態。


7/15(月・祝)      
9:10 起床
「わー、寝すぎ」
といいつつ、昨夜の鍋に残りのラーメンやドライライスを入れて朝食に。

のんびり食事して、片付けて、活動スタートは11:00ごろになった。
藤井くん「これって、洞内泊した意味あったんですかね...?」

いいこと言うね!若者よ!

でもね、この洞窟は、一回出ると再び入るのが嫌になるという魔法の洞窟なのだよ。
出た後、1~2か月インターバルを置かないと、トラウマが払拭されないのだよ。

だから、洞内泊する意味はあるんだよ!


前日に全員で取り掛かった支洞の測量が、まだ残っていたので、この日も続きの作業。
トレンチが網の目のようになって、落盤も絡んでいて、ホールの形状を把握するのが非常に難しい支洞だが、2チームで手分けして何とか支洞の測量はほぼ終わった。
洞窟でSNSやってるのではなく、ペーパーレス測量の様子。

今回導入した小判。分岐点など課題のあるポイントに目印として置く。



しかし、ループがたくさんあって、測量線が重なり合うので、やりながら混乱してきた。
いったい誰が製図するのだろうか?
こりゃ、大変だなー。
でもやりがいがあるなー。
誰がやるのかなー。
と思ったけど、怖くて聞けなかったね。


さて、藤井くんは、最近、洞窟写真にはまっているらしくて、ずーっと「写真撮りたい」と言っていたので、最後1時間くらいは、写真を撮りなよ!ってことになった。

そう決まったとたん、藤井くんはイキイキとし始めて、サクサクとポイントを取り、15:30ごろに予定の作業を終えて、あとは一人でカメラを持ってうろうろしていた。
頑張って重いカメラ機材を持ってきたので、良い写真が撮れていると良いね!

この日、18:30に地主さんに入り口のカギを返す約束になっていたので、17:00撤収の予定。
私とアガタさんオカザは、未探検の狭いルートを確認した後、適当なところで切り上げて撤収を開始した。

最後、写真を撮っていた藤井くんと私が、洞口を出たのが18:00。
下山は5分~10分なので、ぱぱっと車に荷物を積み込んで、地主さんのお宅へと挨拶に伺った。


エピローグ      
入洞から別行動だった立命の二人は、私たちの車にメモを残していた。
15日は学校の授業があるとかで、14日の夕方に先に帰って行ったのだ。

貸していたペーパーレス測量の機材返却の旨と、あがた新洞の竪穴部分のロープの撤収に失敗したというメッセージだった。
次回、自分たちが来て、撤収します。と書かれていた。

ロープの撤収に失敗したというが、立命の二人は経験豊富で、安心できる。
岡大の藤井くんも去年の年末に熊石洞で会ったときよりも、ずいぶんと頼もしくなっていた。

自分たちで頑張って活動しているのもあるだろうし、普段一緒に活動する先輩がしっかりしているのだろうなぁ。
知らないところで、若いケイバーがちゃんと育っているのを見て、ほっこりしたオバハンだった。


結局は、測量の辛さと、迷路状の支洞の測量作業に阻止されて、あがたさんの目標1000mには届かなかった。
しかし、おかげさまでけっこう作業が進んで、前途が明るく見えてきたぞ。


以上。